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【遊戯王】マスターデュエルで初めて知った、遊戯王の複雑なルール20選

「ルールは一見複雑だけど、複雑だぜ!」

遊戯王』と言えばエクゾディアだとか、ブルーアイズだとか、バーサーカーソウルだとか、やったことがない人でもその辺りは知っていると思います。

そして、やっていなくても「ルールが難しい」とかコンマイ語は日本語じゃない」とかいう話題も目に入るので、なんか難しいカードゲームなんだな~というのも知っているかもしれません。

私もそうでした。デュエリストがまた何か騒いでいるな~くらいの印象しかありませんでした。

今回はそんな、遊戯王の意味不明なルールたちについてのお話です。

 

私は元々、紙の方(OCG)で遊戯王を遊んだことは無かったのですが、マスターデュエルが配信されて初めて本格的に遊戯王に触りました。

実際に自分で遊んでみると「どうしてこんなことが起こるの!?」とか「どうしてそうなるの!?」みたいな、難解なテキストや意味不明な処理が発生したりします。

そんな中でも初心者のころ(今でも初心者ですが)に躓いたり、頭の上に疑問符が500個くらい浮かんだルールについて紹介したいと思います。

 

続きから紹介していきます。

あくまで未プレイヤーや初心者向けなので、上級者やオベリスクブルーの生徒たちはあんまり細かく突っ込まないで下さい。ルールの例外は星の数だけあります。

そして未プレイヤーや初心者の方もこの記事が全てだとは思わないようにして下さい。間違っているかもしれませんし、ルールの例外は星の数だけあります。

1.ゲームから除外したカードも普通に使う

通常、倒されたモンスターカードや使い終わった魔法カードは『墓地』へと行きます。これは他のTCGでも大体同じです。

墓地とは要するに捨て札なわけですから、何か特殊な効果を使わないと再利用することは出来ません。

しかし、遊戯王は「墓地は第二の手札」と言うくらい、墓地のカードを利用する戦術がたくさんあります。大抵の状況で墓地にカードを貯める方が得になることが多いのです。

そこで、遊戯王には墓地送りよりも重い措置として『ゲームから除外』というものがあります。墓地ではないところに置いて、文字通りゲームから除外してしまうわけですね。

こうして除外されてしまったカードは、その試合中は二度と使えなくなります。

 

……。

 

嘘です。

除外されたカードも頻繁に使うのが今の遊戯王です。

なんでだよ。ゲームから除外っつってんだろ。除外されてろよ。

 

昔は確かに除外されたカードを戻す手段が乏しく、再利用するには大きくアド損しなければならなかったりしました。

でも今は『除外がアド』みたいなトチ狂ったカードがたくさんあります。

除外ゾーンとフィールドゾーンを行ったり来たりするような奴らもいます。なんでやねん。

(※除外でお得になれる意味不明な奴ら)

 

 

2.召喚と特殊召喚は違う

プレイヤーは1ターンに1度、モンスターカードを場に出す権利が与えられています。この権利を使ってモンスターを出すことを『召喚』と呼びます。

一方で、カードの効果によってモンスターを出す召喚方法を特殊召喚と呼び、これは1ターンに何度でも行うことが出来ます。

現代の遊戯王は1ターンに1体ずつモンスターを出して戦うなんてことはまず無く、特殊召喚をめちゃくちゃ繰り返してモンスターを並べるのが普通です。

 

モンスターには場に出た時に使える効果があります。他で言うETBやCIPなどですね。

この効果は、『召喚に成功した時』と『特殊召喚に成功した時』と『召喚、特殊召喚に成功した時』と、微妙に書かれ方が違います。

これが意味するのは、召喚に成功した時』と書かれているモンスターを特殊召喚で出した場合、この効果は使えないということです。召喚≠特殊召喚というわけですね。

慣れれば何てことはないのですが、初心者のときは躓きました。「『召喚した時』って書いてあるのに効果が使えない!」ってなりました。

要は1ターン1度の権利を使っている『召喚』の方が強いというわけですね。(※例外多数)

(※このモンスターは特殊召喚では効果が使えない)

 

最初にカードの効果によってモンスターを出すことを『特殊召喚と説明しましたが、例外もあります。

例えば『ふわんだりぃず』というゆるふわなテーマの鳥さんたちは、カードの効果で『召喚』を繰り返します。どういうこと???

挙動が明らかに『特殊召喚』なのですが、彼らは『召喚』だと言い張っているので、『召喚』なのです。これによって『特殊召喚』に対するメタを全部すり抜けるというインチキが出来ます。

(※次々と『召喚』をしまくって戦うテーマ)

 

 

3.魔法は場に出してから使う

遊戯王にはモンスターを置くゾーンの他に、魔法と罠を置くゾーンがお互いのプレイヤーに5つずつ用意されています。(※フィールド魔法は別枠)

原則として全ての魔法や罠カードは、一旦ここに置いてから使うことになっています。使ったらすぐ墓地に送られる普通の魔法カードであっても、一旦場に出す必要があるわけですね。

それがどういうこっちゃと言うと、魔法・罠ゾーンが既に全て埋まっていると、手札から魔法を置く場所が無くなるため、魔法が発動できないという事態になるわけです。

永続魔法や装備魔法、永続罠などは魔法・罠ゾーンに残り続けて効果を発動し続けるのですが、いらなくなったからといって捨てたり手札に戻すことは出来ません。

こういうのを考え無しに使いまくると、手札の魔法が使えなくなって詰んだりします。初心者のころにやらかしました。

永続魔法・罠はちゃんと責任を持って飼いましょう。

(※こいつはカーバンクルのルビー。魔法・罠ゾーンを圧迫するモンスターさ)

 

 

4.バニラでも専用サポートが豊富

モンスターには何かしら効果を持っているものと、特に何の効果も持っていないものがいます。

そして、何の効果を持たないモンスターは『バニラ』(※シンプルなバニラアイスに例えて)と呼ばれることがあります。

他のカードゲームでも言われることですが、バニラのモンスターはステータスが高いだけなので何のアドも生まないため、デッキに採用すると損をすることが多いです。

 

原作漫画やアニメでお馴染みの《ブラック・マジシャン》や《青眼の白龍》なんかは、実はこの何の効果も持たないバニラだったりします。

なら原作ファンが趣味で使うしかない雑魚モンスターなのかと思いきや、これらのカードは名前が優秀なのでとても強力なモンスターになっています。

《ブラック・マジシャン》を呼び出せるカードや、《ブラック・マジシャン》がいることで本領発揮できるカード《ブラック・マジシャン》がいないと使えないカードなんかがとても多いため、何の効果も無い《ブラック・マジシャン》がエースになれるわけですね。

(※ブラック・マジシャンがいれば使える魔法)

 

そんなわけで、バニラであっても名前のお陰で優秀なモンスターというのが遊戯王には結構います。

特定の名前のサポートだけでなく、バニラであることで受けられるサポートもあるので、クズカードなんて一枚も無いわけですね。

嘘です。バニラ同士でも下位互換がめちゃくちゃいます。

(※バニラをドローし続ける限り、何度でも連続でドローできる)

 

 

5.相手のカードも普通にパクったりする

《死者蘇生》は墓地からモンスターを蘇らせる有名な魔法カードです。原作のキーカードでもありますね。

やられた自分のモンスターを復活させるためのカードと思いきや、相手の墓地のモンスターをパクって自分の場に出すことも出来ます。

パクったモンスターは攻撃も出来ますし、能力も使えますし、ターン終わったら返さないとダメとかも無いです。フィールドにいる限りは自分ものとして扱えます。(※ただし、破壊されたら元の持ち主の墓地に帰ります)

 

死者蘇生の他にも、相手のモンスターをパクって自分の場に出すカードは結構あります。モンスターだけでなく、魔法や罠なんかもパクったりパクられたりします。

初めてやった時は「こんなに人のカードをパクったりしていいのか……?」と困惑したものです。遊戯王はいいんです。

パクったカードはもちろん試合が終わったら返さないとダメですが、お互いにスリーブを付けてなかったらワケ分かんなくなりそうですね。

(※相手のカードを何でもパクっちゃうカエル。紙では禁止になりました)

 

 

6.効果の発動は破壊では止まらない

俗に言う『最強サイクロン』と呼ばれる問題。初心者は必ず引っかかると思われます。

《サイクロン》は魔法・罠カードを1枚破壊出来るシンプルな魔法です。速攻魔法という分類であり、相手が使ったカードに対してカウンターのように使うことも出来ます。(※後述する『チェーン』と呼ばれるルール)

なので、相手がこちらのモンスターを全滅させる罠《聖なるバリアーミラーフォース》を発動した時、それに対してサイクロンを使えば破壊することが出来ます。

これでこちらのモンスターは全滅を免れる……わけではありません。ミラーフォースの効果は普通に適用され、モンスターは全滅します。

なんで??? ミラーフォースは破壊したんだが?????

 

これはタイトルの通り『効果の発動カードの破壊では止まらない』というルールがあるからです。

この問題は拳銃と弾丸で例えると分かりやすく、ミラーフォースというカードを『拳銃』、ミラーフォースによる破壊効果を『弾丸』とします。サイクロンが破壊出来るのは拳銃の方です。

相手がミラーフォースを使った時点で既に弾丸は放たれているため、サイクロンで拳銃を破壊しても弾丸は止まらない、という理屈です。

効果を止めたい時は、発動に待ったをかけるカード(引き金や撃鉄をぶっ壊す)でなければダメなのです。

これは破壊よりも強力なので、発動のコストや条件が破壊よりも重いのが一般的です。対価を理解せずに《サイクロン》一枚で同じことをやろうと考えているから『最強サイクロン』と揶揄されるわけですね。

いや、カード破壊したんだから止まってくれよ。

(※ほぼ全ての発動を無効にできるカード。代償にライフを半分も失ってしまう)

 

 

7.破壊と墓地送りは違う

カードの『破壊』『墓地へ送る』は微妙に違います。

おかしいね、結果としてどっちも墓地に行ってるのに。でも違うんです。

どう違うのかというと、『破壊されない』効果『破壊された時』という効果が関係しています。

『破壊されない』カードは文字通り『破壊』はされないのですが、『墓地へ送る』という効果は受けてしまうのです。破壊はしていないから、という理屈です。

『破壊された時に発動する』という効果も、『墓地へ送る』という効果で墓地に行ってしまった場合、発動することが出来ません。破壊はされていないから、です。

一方で『墓地へ送られた時に発動する』という効果は、『破壊』であっても『墓地へ送る』であっても、発動することが出来ます。墓地へ送られたという結果は同じなので。

 

簡単に言ってしまうと『破壊』<『墓地送り』ということになります。

墓地送りなら、破壊耐性も破壊された時の効果も無視出来るからですね。

(※全員まとめて墓地送りにできる豪快なロボット)

 

同様に、手札を『捨てる』と手札を『墓地へ送る』も微妙に違います。

こっちはなんか余計にややこしいです。分かんないよ~~~。

(※手札から『捨てられる』と特殊召喚されるモンスター)

 

 

8.場合「に」と場合「のみ」は違う

モンスターの中には、様々な手順を踏んだりコストを払ったりして自身を『特殊召喚』できるものがいます。

これらのモンスターは特殊召喚モンスター』というものに分類され、1ターンに1度の召喚権を使っての『通常召喚』は出来ないという共通した特徴を持ちます。

ただ、カードによっては特殊召喚の条件のあとに『~した場合『~した場合のみという微妙な表記の違いがあることがあります。

『~した場合のみとか『~した場合しかとか書かれていると、その方法以外での特殊召喚が一切出来なくなります。

つまり「やられちゃったから《死者蘇生》で復活させよう!」と思っても、のみ』と書かれているモンスターは復活させることすら出来ないわけです。《死者蘇生》はそいつ自身の効果による特殊召喚ではないので。

反対に、『場合と書かれているなら死者蘇生で問題なく復活させることが出来ます。のみではないからですね。(※この辺は後述の『蘇生制限』も関わってきます)

たった1~2文字違うだけで処理が大きく変わってしまうので面白いですよね。あんまり面白くない? そっか……

(※重い条件で『場合のみ』なのに、泣くほど弱い神)

 

 

9.チェーンとスペルスピード

『チェーン』とは相手ターンにも動きまくるという、遊戯王遊戯王たらしめているシステムです。

A:その効果(チェーン1)に対してこの効果(チェーン2)を使います。

B:ならそれ(チェーン2)に対してこの効果(チェーン3)を使います。

という感じで、妨害効果などの応酬によってチェーン(連鎖)が組み上げられていきます。ぷよぷよかよ。

もうお互いにチェーンはないですね?ってなったら、後から発動した順=チェーン番号の大きい順に処理を解決していきます。

ややこしいよね……ごめんね……帰らないで…………。

 

効果には『チェーンを発生させるもの』『チェーンが発生しないもの』があります。

大体のものはチェーンを発生させるので、そこを相手によって妨害されることがあります。

チェーンが発生しないものは、相手に妨害を挟む隙を与えないので強力だったりします。

また、チェーンを発生させるものには全て『スペルスピード』と言うものがあり、1~3の数字で表され、数字の大きいものほど速い(強い)です。

スペルスピードは、相手と同じかそれ以上でないとチェーンを組むことが出来なくなるため、スペルスピード3はかなり妨害されにくくて強力です。

 

ややこしいけど、聞いてみるとなるほどね、って思えるルールかと思います。

ただし、この『チェーンを発生させる/させない』だとか『スペルスピード』だとかは、基本的にカードには一切書かれていません。

は??? なんで???? 書けよ わかんねーだろ…………

じゃあデュエリストはどうやって判断してるんだよって話ですが、「こういう文章はチェーンが発生しない」とか「こういう文章ならスペルスピードは2」とか「こういう文章は一見するとチェーンが発生しそうだけどこれは例外的に発生しない」とか、文章をパターン分けして把握しています。

私は最初はそんなん出来るかアホって思ってたんですが、今ではなんとなく把握できます。慣れって怖いね。

(※これはチェーンが発生しない効果なので、相手に特殊召喚を邪魔されない)

 

 

10.ターン1制限

モンスターの効果や魔法・罠カードの多くには『1ターンに1度』という制限があります。

逆に、この制限が書かれていない場合は1ターンに何度でも使うことが出来ます。

昔のカードはあんまりこの制限が書かれていなかったりしたので、1ターンに何度も使い回すことで一気にゲームエンドに持ち込めたりしました。

そのため、そういったカードたちは軒並み禁止にされていたりします。禁止カードを見て『1ターンに1度』って書かれていなかったら、お察し下さい。

(※ショボく見えるけどターン1制限が無いので実はめっちゃ強い。禁止)

 

『1ターンに1度』という制限に、更に『このカード名の効果(カード)は』という枕詞が付いていたりする場合があります。

例えば《ライトニング・ストーム》は相手のモンスターか魔法・罠のどちらかを全滅させる効果を持っています。

手札に2枚あればモンスターも魔法・罠もどっちも全滅させられる……わけではなく、《ライトニング・ストーム》には『このカード名のカードは』という制限がついているため、2枚持っていても1ターンに1枚しか使えません。これを『同名ターン1』と呼んだりします。

(※サンダー・ボルトとハーピィの羽根帚が合わさったようなカード)

 

モンスターの効果には同名ターン1が付いていないことがあります。

その場合、同名モンスターAの効果を使い終わった後に、同名モンスターBの同じ効果を使うことが可能です。AとBは別個体なので。

更に一回効果を使ったAであっても、一度破壊してからもう一回蘇生するとさっきのAとは別個体と判定されるため、もう一度効果が使えたりします。デスベホマ

これによって何回も使い回されたりする過労死モンスターが生まれたりします。面白いですね。

(※同名ターン1がないので、同名別個体を呼び続けたりもできる)

 

 

11.対象を取る/取らない

はい出ました! 遊戯王を難しくしている一番の原因!(※当社比)

モンスターには『効果の対象にならない』という耐性を持っているものがいます。他のTCGで言うところのアンタッチャブルみたいな感じですね。

この『対象にならない』という耐性があると、『1体選んで破壊する』みたいな効果に選ばれないので破壊されないというメリットがあります。ただし、『全部まとめて破壊する』みたいな効果では破壊されてしまいます。選んでないですからね。

ここまでは分かるんです。でも「どう見ても1体選んで破壊する効果なのに、対象にならないやつが選ばれて破壊された」みたいな意味不明な状況が発生することがあります。

選んでいるのに選んでいない、これが『対象を取らない効果』です。

はぁ~~~~~~~~~~~~~~????????????????

 

これは未だに私自身よく分かっていないので説明が難しいのですが、

A:こいつに対して、効果を使います。(対象を取る)

B:効果を使います。こいつに対して。(対象を取らない)

と考えると分かりやすいと思います。

倒置法だとなんで対象を取らないのよ?と思われるかもしれませんが、Bは効果の発動を宣言した時点ではまだ何も選んでいないんです。

『宣言した時点ではどこに影響を及ぼすか分からないもの』対象を取らない効果に分類されるので、こうなっているんだとか。

カードが刷られた時期によって書き方が微妙に違ったりするので、対象を取る/取らないは非常に分かり辛いです。今でもWikiを開いてこれどっち?と調べて対応したりしています。

(※対象を取らずに除外ができる。つよ~い)

 

 

12.蘇生制限

『蘇生制限』とは先述の特殊召喚モンスター』とも共通している内容です。

『融合』や『シンクロ』など、特定の方法で召喚するモンスターたちは『エクストラデッキ』という別に用意したデッキからフィールドに登場します。

これらの融合モンスターやシンクロモンスターなどはちゃんとした手段で召喚していないと蘇生できないというルールがあります。

 

ちゃんとした手順というのは、ちゃんとそのカードに書かれてある方法で出しましたか?という意味です。

カードの中には、素材の指定や条件を踏み倒して融合モンスターやシンクロモンスターを出せるものがあるのですが、そういう脱法召喚を行ったやつは蘇生しちゃダメってことですね。

また、エクストラデッキのモンスターを直接墓地に送るというカードを使ってから《死者蘇生》で復活させようとした場合も、ちゃんと出していないのでダメです。

そういうインチキをして出した方が簡単になっちゃうと、真面目に素材を揃えて融合したりした人が馬鹿を見るから禁止ね、って感じのルールですね。

まぁ、これに触れないようにインチキをしまくるカードが沢山あるのですが……。(遊戯王は法の抜け穴を突いて戦うゲームなため)

(※脱法リンク召喚ができるけど蘇生はできない。でも別に蘇生しなくていい。なぜならその前に決着がつくから)

 

 

13.コストと手順

『〇〇して発動できる』と書かれてあるものは『発動コスト』と呼ばれます。

遊戯王には他のTCGのようにマナなどの要素が無いため、カードそれぞれに固有のコストを要求されることがあります。

コストと言うので大体はデメリットです。例えば《強欲で貪欲な壺》は2枚ドローが出来る代わりに、コストとしてデッキの上から10枚を裏側表示で除外しなければなりません。(※普通の除外と違って、裏側表示での除外は非常に再利用がしにくい)

デッキの中身をランダムで10枚も使えなくしてしまうため、運が悪いと1枚しかないキーカードを失うこともあります。かなり重いデメリットですね。

 

このコストを払うという行為は『ルールで定められた手順』なので、相手が妨害することは出来ません。

言い換えるとコストを払う段階ではチェーンが発生しないということです。

つまり《強欲で貪欲な壺》なら、デッキのカードを10枚除外してから「2枚ドローしますけど何か妨害ありますか?」となります。

ここで、妨害されて2枚ドローが失敗した場合でも、既に支払ったコストは戻ってきません。ドローするどころか10枚もデッキを失って、ただただ損ですね。

また、そもそもコストが払えないときはカードの発動が出来ません。残りデッキが5枚しかないときに《強欲で貪欲な壺》は使えないってことです。

 

この『コストの支払いはルールで定められた手順』というのを逆手に取った、一風変わったモンスターがいます。

こいつらは相手のモンスターをコストにして、相手の場に自身を特殊召喚するという、一見すると利敵行為みたいなことを行います。

しかし、実はこの『相手のモンスターをコストにする』という部分が非常に強力なのです。

コストにするという行為はあらゆる耐性を貫通します。破壊されないやつも、選ばれないやつも、効果を受けないやつも、コストにされることは防げません。そういうルールなんです。

先述のようにコストの支払いにはチェーンが発生しないので、妨害したとしてもコストにされたモンスターは返ってきません。悲しいね。

(※相手の場のモンスターを踏み潰して出てくるゴジラ

 

 

14.誓約と残存効果の違い

『これを発動するターン、自分は○○できない』などの縛りが課せられること『誓約』と呼びます。先述の『コスト』とちょっと似ています。

例えば《強欲で謙虚な壺》はデッキの上から3枚のうち、好きなカードを手札に加えることが出来る魔法です。手札の総数は変わっていませんが、その時欲しいカードを探しやすいので強力な効果です。

こちらは《強欲で貪欲な壺》と違って10枚除外などのコストは無いのですが『自分はモンスターを特殊召喚できない』という条件が課せられます。これが『誓約』です。(※意味としては『制約』の方が正しい気がしますが、『誓約』と呼ばれているそうです)

誓約は発動前に条件を破っていると、発動が出来なくなるという特徴があります。

《強欲で謙虚な壺》を使った後は特殊召喚が出来なくなるのですが、使う前に特殊召喚をしてしまっていると、そもそも使えなくなってしまうということです。

これは結構重い縛りなので、特殊召喚をあんまりしないか一切しないデッキでなければ活用しにくいですね。

 

一方で、『これを発動したターン、自分は○○できない』という非常によく似たテキストがあります。これは『残存効果』と呼び、『誓約』とは全くの別物です。

どう違うのさ?と言うと、『するターン』と『したターン』の違いです。この2文字でめっちゃ変わります。

残存効果は文字通り、その後に残る縛りです。誓約と違って発動前に何をしていたかは一切問われません。

例えば《魔獣の懐柔》は使った後は獣族しか特殊召喚できなくなりますが、使う前なら機械族を出していようがアンデット族を出していようが関係ありません。

ただ、この残存効果は誓約よりも軽い分忘れられがちなので、使った後に「あれ?なんか特殊召喚できないぞ?」ってなったりします。マスターデュエルがバグったわけじゃないです。最初はバグだと思いました。ごめんなさい。

(※獣がいっぱい出てくる魔法。ファンシ~)

 

 

15.『効果を受けない』の微妙な違い

『効果を受けない』というのはいわゆる『耐性』のこと。

『魔法・罠の効果を受けない』であれば《サンダー・ボルト》や《聖なるバリアーミラーフォース》といった魔法や罠の効果を受け付けないので破壊されません。

『他のカードの効果を受けない』であれば、文字通りそのカード自身以外の効果は全く受け付けなくなります。『完全耐性』とも呼ばれ、非常に強固な防御能力です。

完全耐性であればほとんどの除去効果を受け付けない代わり、自分(プレイヤー)が使うメリット効果も弾いてしまうので、装備魔法などで強化できないという一面もあります。

 

完全耐性と似ているようで微妙に違う『相手が発動した効果を受けない』という耐性もあります。

これも完全耐性と同じく、相手が使った魔法やモンスターの効果は一切受け付けません。

しかし完全耐性とは異なって、自分(プレイヤー)が発動した効果は問題なく受け取ることが出来ます。なので装備魔法で強化してやったりすることが出来ます。

じゃあ、こっちの方が良いんじゃないの?と思うかもしれませんが、そうでもありません。

というのも発動しない効果』というものがあり、それは相手のものであっても普通に影響を受けちゃうんですよね。発動はしていないから。

《D-HERO Bloo-D》というモンスターは、存在するだけで相手のモンスターの効果を全て無効にしてしまいます。これは発動しない効果なので、発動した効果を受けない』だと通ってしまい、効果が無効になって耐性も失います。

効果効果言い過ぎてワケ分かんなくなってきました。

(※相手の効果を無効にした上でセルのごとく吸収できる。『発動した効果を受けない』やつの天敵)

 

 

16.空撃ちはダメ

遊戯王はいわゆる『空撃ち』と呼ばれる行為がルールで禁止されています。

例えば相手の場にモンスターがいないのにモンスターを全滅させる《サンダー・ボルト》を使おうとしたり、デッキが1枚も残っていないのに《強欲な壺》で2枚ドローしようとしたりする行為です。

要するに、出来ないというのが明らかに分かっている効果は発動しちゃダメってことですね。

空撃ちは基本的には損でしかないので、わざとやろうとするケースは少ないですが、デッキによっては空撃ちしたくなるケースもあります。

例えば【閃刀姫】というデッキテーマは、墓地に3枚以上魔法カードがあると有利な追加効果を持つものが多いです。空撃ちしてでも墓地に魔法を貯めたくなりますね。ダメなんですけど。

 

一方で、『空撃ち』と違って『不発』は普通に起こり得ます。

効果で相手のモンスターを破壊しようと思ったら、チェーンの結果そのモンスターがいなくなってしまった、というケースなどですね。これは『不発』です。何も破壊できません。

ただし、不発であっても発動はしたものとして扱われます。1ターン1度の制限があるものであれば、不発だったからといってもう一度使うことは出来ません。

 

先述の完全耐性のモンスターに対して、《サンダー・ボルト》を使って破壊しようとするのはどうか?

これは『空撃ち』ではなく『不発』に該当します。破壊されないから意味ないのは誰が見ても明らかなんですが、なんか使えちゃいます。

なんか使えちゃうせいで、マスターデュエルでは耐性持ち相手に不発をかまして悲しい思いをするケースが多発します。

落ち着いて相手のモンスターのテキストをよく読みましょう。読んでも分からない?そうかも……。

(※こいつを素材にすると破壊耐性が貰える。こういうタイプはすげ~~~見落とされやすい)

 

 

17.裏側守備のモンスターは正体不明

モンスターには表側攻撃表示(縦向き)、表側守備表示(横向き)、裏側守備表示(裏返して横向き)という三つの置き方があります。

この、裏側守備のモンスターは攻撃力や守備力、属性やレベルなんかが一切分からないモンスターとして扱われます。攻撃されたり、自分でひっくり返すまで何が何だか分からないってわけですね。

《月の書》で場に出た後に裏にされたモンスターであっても同様です。どいつが裏になったかは明らかでも、裏になった瞬間正体不明のカードとして扱われます。

 

正体不明だと何が問題になるかというと、シンクロ・エクシーズ・リンク召喚の素材にすることが出来なくなるのです。

これらの召喚方法は「レベル4のモンスター2体で」とか「闇属性のモンスターを1体以上を含む」とかのように素材の条件が指定されているのですが、裏側だとレベルも属性も正体不明なので素材にできないわけですね。

ただし、裏側でもなぜか融合召喚の素材にはできます。

なんでやねん!!!思いっきり融合素材指定してるやろがい!!!!!!!!!

 

他にも裏側になると情報がリセットされるだとか、されないとか、むにゃむにゃ……。

『リバース』と『反転召喚』は違うとか、むにゃむにゃ……。

この辺は裏側守備を積極的に使うテーマを触ったことが無いと分からないと思います。私は全然分かんないです。ムズカシイヨー。

(※裏側表示も駆使する融合テーマ。融合なので素材モンスターが裏になってても問題ない)

 

 

18.「フィールドから離れた場合」は発動しないことがある

『フィールドから離れた場合』という効果は、破壊されたり墓地に送られるだけでなく、除外されたり、手札に戻された時など、文字通りフィールドから離れたら大体発動する効果です。

『破壊された場合』よりも『墓地に送られた場合』よりも更に発動しやすい!便利!と思いきや、やっぱり例外があります。

まず、デッキやエクストラデッキに戻されてしまった場合フィールドを離れていますが効果が使えません。戻った先が見せちゃいけないゾーンなので、見せられないので発動できないってことですね。

また、裏側守備の状態で破壊された場合も発動できません。裏側で破壊したら一瞬表になってるんだけど、裏側はなんかよく分かんないルールあるから……むにゃむにゃ……。

裏側守備と同じように、『裏側で除外する』という効果を食らった場合も発動できません。裏側になるとなんかよく分かんなくなるってことですかね。

《E・HERO アブソルートZero》はフィールドから離れたら相手のモンスターを全滅させるという、とんでもない最後っ屁を放ってくる輩です。

こいつを起爆させないために、エクストラデッキにお帰り願ったり、一旦裏にしてから破壊したりとか、色々考えたりするわけですね。爆弾処理みたい。

 

一旦手で持ち上げたら、フィールドから離れたことになるので全部破壊しても良いですか?」という質問があったこともあるそうです。ダメに決まってんだろ。

なおデュエルマスターズには『自分の手の上にクリーチャーを置いて、手の上から落ちたり手がゲーム台から離れたらアウト』という冗談みたいなカードがあります。

年齢が高いほどブレイクできるシールドの数が増えるので、50~90代のプレイヤーは是非とも10代のガキどもに年の功ってやつを分からせてやりましょう。

(※急にデュエマの話すんな)

 

 

19.「〇〇した後、△△する」は両方できないとダメ

『〇〇した後、△△する』という感じの効果は、〇〇と△△がちゃんと両方できない状態では発動ができないというルールがあります。先述の『空撃ち』にちょっと被る内容ですね。

《クイーンマドルチェ・ティアラミス》は墓地の「マドルチェ」カードを2枚までデッキに戻した後、戻した数と同じ数だけ相手のフィールドのカードもデッキに戻す、という効果を持っています。

これは「自分の墓地に戻せるカードがあって」「相手のフィールドに戻せるカードがある」場合じゃないと発動が出来ません。

つまり、「墓地のカードを戻したいから使う」時でも「相手のカードを戻したいから使う」時でも、お互いの条件を満たしていないとダメってことですね。

この辺は『コスト』とも似ています。似ていますが、違います。ややこしいね。

 

一方で『○○した後、△△できるという書き方だと、○○ができない状態では発動できませんが、△△はできなくても発動できます。

これはできるという言葉は任意を意味するからです。する強制なので、しないとダメ。できるならしてもしなくてもいいよ』なので、しなくてもOK。

この任意と強制の違いのせいで『タイミングを逃す』というまたワケの分からないルールがあるのですが……本当にワケが分からなくて頭痛くなったので説明できません。

なんか『時』と『場合』も違うらしいです。うるせ~~~~!!しらね~~~~~~!!!!

(※後半のスターダストドラゴンを特殊召喚する効果は、任意なのでしなくてもいい)

 

 

20.カテゴリ名は完全一致でないとダメ……でもない?

遊戯王には『「〇〇」と名の付くモンスター』という『カテゴリ』が沢山存在します。

青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン)》は「ブルーアイズ」と名の付くモンスターというカテゴリに属しています。これによって、『「ブルーアイズ」と名の付くモンスターを特殊召喚する』みたいな様々なサポートを受けられるわけですね。

このカテゴリ名の分け方がちょっとよく分からなくて、こいつはOK、こいつはダメ、みたいな微妙な違いが多いです。

 

例えば、「サイバー・ダーク」を指定しているカードに対し、《鎧獄竜-サイバー・ダークネス・ドラゴン》はサポートを受けることが出来ます。

「ダーク」と「ダークネス」って違くない?って思いますが、サイバー・ダーク」ネスなのでOKみたいです。「サイバー・ダーク」の進化系みたいな扱いなわけですね。

 

《暗黒界の武神(あんこくかいの) ゴルド》は「武神()」のサポートは受けられません。ルビが違うからですね。これはまぁ全然別のカテゴリなので仕方ない。

ブラックフェザー・ドラゴン》は「BF(ブラックフェザー)」のサポートを受けられません。「ブラックフェザー」だけど「BF」ではないよね?ってことですかね。これはアニメで同じ人が使ってたのに、可哀想。

 

「N(ネオスペーシアン)」は「ネオス」のサポートが受けられません。ルビに入ってても完全一致じゃないとダメってことかな?ネオスペーシアンってネオスのサポートみたいなものなのになぁ。

一方で「SR(スピードロイド)」は「ロイドのサポートを受けられたり受けられなかったりします。え??なんでよ???

これに関しては「N(ネオスペーシアン)」が極めて特殊なせいらしいですが……。うーん、わからん。

(※「ネオス」でも「ネオスペーシアン」でもないという意味不明な裁定が下された魔法)

 

 

EX.おわりに

これを書くために遊戯王Wikiを読んでたらルールに詳しくなりました。

さようなら。

yugioh-wiki.net