その1はこちらから↓
その2はエイリーク(聖魔)~ベレト(風花)の六名についてです。
DLCの紋章士は出揃ったらその3に纏めるかも。
続きから、元ネタなどについて書いています。
間違っている点やあやふやな点もあると思いますのでご理解下さい。(何かあればコメントで指摘して下さると助かります)
性質上エンゲージや元ネタのネタバレにもなっているので、未クリアの方や情報を入れたくない方はお気を付け下さい。
エイリーク
GBAシリーズ第三作。『封印』や『烈火』とはまた別の、マギ・ヴァル大陸が舞台。
双子の兄妹であるエフラム・エイリークが主人公となり、復活した魔王を倒して大陸を救うという物語。
リンと同じように序盤の主人公をエイリークが務め、以降はエフラムかエイリークをメイン主人公に選ぶことが出来ます。選ばなかった方はサブ主人公に。
双子という点が強調されて、一つの指輪に二人の人格?が宿ったということになっているのかも。
『蒼き風空』というのはエイリークの称号『碧風の優王女』と、エフラムの称号『碧空の勇王』を組み合わせたものと思われます。
エンゲージ技
◆ツインストライク
エフラムと同時攻撃を仕掛ける。エフラムの攻撃は槍・異形特効。
騎馬だとエフラムのダメージが1.5倍になるのは、原作だとエフラムとエイリークの上級職が騎馬兵だったことに由来します。
『聖魔』は『外伝』以来久々に魔物が敵として登場する作品となっていて、神器は全て魔物特効があります。エフラムの神器も当然魔物特効なため、異形特効になったのだと思われます。
◆双聖
エンゲージ中は『月の腕輪』と『太陽の腕輪』の両方の効果が発動する『日月の腕輪』となり、『優風』と『勇空』の両方の効果が発動する『蒼穹』となる。
(※元となっている個々のスキルについては後述)
『聖魔』における神器は『双聖器』と呼ばれていて、どれも二つセットになって各国に保管されていました。名前の由来は多分それ。
双聖器は『封印』や『烈火』における神将器と同じポジションですが、『聖魔』は開発期間が短かったこともあるのか、ちょっと無理矢理な感じで手に入ったりするものもあります。
武器
◆レイピア
騎馬・重装特効の剣。軽くて必殺もある。
お馴染みのレイピア。エフラムにはレギンレイヴというレイピア系の槍があります。
どちらも従来通りに騎馬・重装に特効があるけれど、騎馬や重装の属性を持った魔物は存在しません。明らかに騎馬っぽい魔物とかいるのに……。
そして『聖魔』は、ストーリークリア後は魔物しか敵として出て来なくなってしまいます。
つまり、クリア後はレイピアとレギンレイヴの特効は完全に腐ってしまうわけですね。そんなわけでさっさと使い潰した方が良い……のですが、取っておきたくなるのが人のサガ。
◆かぜの剣
風魔法の剣。飛行特効。
漢字表記じゃないのは原作準拠。飛行特効も原作通りです。
原作では間接攻撃で魔法判定になり、力/2が威力に加算されるという仕様になっています。
なぜ力/2なのかというと、GBAでは物理職は力、魔法職は魔力のみが表示され、物理と魔法の両刀使いは存在しないため。剣士には魔力が存在しないので、こういう扱いになっているということです。
ただ、間接攻撃では10ダメージ固定だった『封印』の『ひかりの剣』よりは大分マシになっています。
剣士にとっては貴重な間接攻撃手段ではあるものの、かなりの貴重品なので使わずにクリアしたって人も多いはず。
かぜの剣は『封印』、『烈火』には存在せず、エイリークのイメージにも合っていたので、聖魔代表として選出されたのかもしれません。
◆ジークリンデ
異形特効の剣。
エイリーク専用の双聖器。正式名称は『雷剣ジークリンデ』だけど、雷要素はあんまりない。
対となるエフラムには『炎槍ジークムント』がある。こっちも炎要素は別にない。
元ネタの元ネタで、ジークリンデとジークムントの息子がジークフリート……つまりシグルドなわけだけど、双子と『聖戦』のあの人とは特に関係はありません。
前述の通り、双聖器は全て魔物特効があり、ジークリンデはラスボスである魔王も一刀両断できてしまうほど強いです。……いや、ラスボスが柔すぎるだけかもしれない。
ロイの『封印の剣』やエリウッドの『デュランダル』とは異なり、ジークリンデの戦闘モーションは汎用のものと同じ。設定ミスでもないらしく、ちょっとガッカリ。
スキル
◆オルタネイト
エイリークとエフラムがチェンジし、一部のシンクロスキルが変わる。
と言ってもエンゲージ中は強制的にエイリークになるため、兄上の出番はエンゲージ技のツインストライクくらいだと思います。
原作ではエイリークは最後まで剣オンリー、エフラムは最後まで槍オンリーというクラス。
槍使いの主人公というのは珍しく、剣士ばっかりになりがちなFE主人公ズにおいてエフラムは貴重な存在。……だと言うのにエンゲージのエフラムはあんまり前に出てきません。オイ!
◆月の腕輪/太陽の腕輪
月の腕輪は相手の守備の一部をダメージに加算(物理攻撃時のみ)し、太陽の腕輪は与えたダメージの一部を吸収する。
月の腕輪はエイリーク用のクラスチェンジアイテムで、太陽の腕輪はエフラム用。
FEにおいて『月光』とは相手の守備を無視(ないし軽減)することを指し、『太陽』はダメージ吸収することを指します。スタルークとディアマンドの上級職にもありますね。
そんなわけで月担当のエイリークはプチ月光、太陽担当のエフラムはプチ太陽が出来ます。
◆優風/勇空
優風は被ダメ軽減、勇空は与ダメ増加の効果。
腕輪と合わせると、エイリークもエフラムも攻撃面と防御面がどちらもバランス良くなるように仕上がっています。
どちらも「ゆう」と読むけど、表しているのは優しさと勇ましさ。前述の『碧風の優王女』と『碧空の勇王』からもじっているのだと思われます。
かぜの剣とか持っているのもそうですが、エンゲージではやたらと風や空がプッシュされている。原作にそこまで風要素あったかな……?
アイク
『蒼炎』からは久々に据え置き機に戻りました。正しくは「軌跡」なのですが、よく「奇跡」と間違えられます。
人である『ベオク』と、獣人のような『ラグズ』という二つの種族が混在するテリウス大陸での物語。
主人公のアイクは、傭兵団の団長であるグレイルの息子。物語の途中でグレイルが死に、アイクが団長を引き継ぎます。自らを「『グレイル傭兵団』の団長」と名乗っているのはそのため。
王侯貴族が主人公を務めていたFEシリーズでは珍しい、というか初の?平民の主人公です。(※アイクを平民と言っていいのかどうかは微妙かもしれませんが)
『蒼炎の勇者』はアイクの称号。『暁』では初期クラス名がそのまんま『勇者』でした。
アイクは『蒼炎』時代と、続編の『暁』時代とで大きくビジュアルが異なり、エンゲージでは『暁』のビジュアルで参戦しています。これはリーフと同じように、彼らの戦いが全て終わった(時代的に後の作品の)姿で呼ばれたからだと思われます。
スマブラでも『X』以降出ずっぱりなので、マルスに次いで人気と知名度が高い主人公だと思います。最近のスマブラでは『蒼炎』と『暁』のビジュアルを切り替えられたりします。豪華な仕様だなぁ。
エンゲージ技
◆覇克・天空
1ターン防御に徹し、次のターンに強力な範囲攻撃&HP吸収効果。
アイクの代名詞である奥義『天空』。スマブラでもブンブンやってたアレです。原作もあんな感じで剣を振り回します。
原作の天空は『太陽』と『月光』の二連続攻撃を行うという超強力なスキル。その上3回に1回くらいの頻度で発動します。
HPを回復しつつ硬い敵もぶった斬れちゃうので、これを覚えたアイク一人を突っ込ませて何とかするというのが正攻法と言えるくらい強いです。
その一人無双を再現しつつ、タンクっぽい感じの性能に調整したのが覇克・天空ということでしょうか。
◆不動
回避が0になる代わり、受けるダメージが半減する。
原作ではアイクに速さや回避が低いというイメージはあまり無く、むしろかなり高い方だと思います。
一方でスマブラではいつも重量級のパワーファイターで、足回りが鈍重。そんなわけでスマブラの方の設定が反映されたのだと考えられます。
また、全体的に紋章士は素早いキャラクターが多いので、一人は欲しいタンクっぽい性能を任せられるのは誰か……となったとき、アイクに白羽の矢が立ったのかも?
武器
◆ハンマー
追撃不可、重装特効、スマッシュ性能を持つ斧。
蒼炎のアイクは剣しか使えないものの、暁のアイクは斧も使えるブレイブヒーローみたいな感じになっています。そんなわけで斧メインの紋章士が少ないのをなんとかすべく、アイクは斧担当になりました。
それで何故ハンマーなのかと言うと、父グレイルを殺した仇でもある漆黒の騎士というライバルキャラに、ハンマーの重装特効がぶっ刺さってしまうため。
漆黒の騎士は『蒼炎』と『暁』とで計二回、アイクと一騎討ちを行う場面があるのですが、『蒼炎』の時点では神剣ラグネル以外の攻撃が効かなかったのに対して『暁』では他の武器でもダメージが通るようになりました。
更には普通に重装特効が入ってしまうようにもなったため、ラグネルで戦うよりハンマーで殴った方が与ダメージが大きい……なんてことに。そのせいで「アイクにハンマー」はよくネタにされています(※『暁』にはアーマーキラーはありません)
神剣同士の決闘をするはずが、ただの一般武器でボコられた漆黒の騎士の心境や如何に。
◆ウルヴァン
高威力、高命中の斧。魔防+3。
アイクの父グレイルが使っていた両刃の大戦斧。
『蒼炎』ではグレイルの墓標として捧げられていたものですが、『暁』では実際に使うことが出来ます。最高ランクの斧で、高い攻撃力と異常に高い命中率が魅力。魔防も上がっちゃう。
親父の形見ではあるものの、アイク専用というわけではなく、斧を極めた者なら誰でも使える。むしろラグネルを持っているアイクがわざわざ使うことは少ないか。
『蒼炎』ではグレイルがユニットとして登場するのは序章の訓練戦のみで、ちゃんとしたパラメータなどは分からないようになっています。でも内部的にはウルヴァンのデータもあるそうな。
そんなグレイルですが、元々はアイクと同じ剣士。しかし、とある事件をきっかけに、利き腕の筋を切った上で得物を斧に持ち替えたという過去を持ちます。
そこまでのハンデを背負ってこんな斧を振り回すまでに至ったとは……と、親父の凄さが伝わってくる性能となっていますね。
◆ラグネル
高威力、高命中で間接攻撃も可能な剣。守備+5。
神剣ラグネル。対となる神剣エタルドと共に、英雄オルティナが使っていた剣。スマブラでも使っている金色っぽいあの剣がラグネルです。
歴代最強主人公とも言われるアイクの強さを大きく支える神器。高い威力、守備補正、射程が1-2で間接攻撃も可能、そして何より耐久が無限なので壊れることがありません。
『蒼炎』の終盤戦はこれと天空を得たアイクを敵陣に放り投げるだけで無双が出来てしまいます。かなり爽快。
間接攻撃では衝撃波を飛ばすような感じになっていて、魔法ではないので力依存の判定でした。
『覚醒』や『if』の追加コンテンツでもアイクと共に登場しているものの、覚醒だと専用のモーションが用意出来なかったのか、間接攻撃でラグネルをぶん投げてしまいます。ifでは(風魔法っぽいけど)ちゃんと衝撃波になりました。
原作だと重さが20という非常に重い剣。これを振り回すアイクは流石の筋力……なのですが、英雄オルティナはこれと同じ重さのエタルドを二刀流で振るっていたそうな。とんでもない剛腕ですね。
スキル
◆破壊
物を壊すとき、一撃で破壊することが出来る。
『蒼炎』は(恐らく)シリーズで初めて、扉を攻撃でブチ開けることが出来るようになった作品です。ただ、この破壊のように壊しやすくなるようなスキルは特にありません。
アイクの豪快な戦い方のイメージと合わせて習得するようになったのかも?
余談ですが、『蒼炎』でアイクが扉に天空をするとなぜか10連続くらい天空が起こってしまうという珍妙なバグがあります。
◆勇将、怒り
勇将はHPが減っている時に守備魔防がアップ、怒りはHPが減っている分だけ必殺がアップ。
『蒼炎』だと勇将はHPが半分以下の時に力、技、速さが1.5倍になり、怒りはHPが半分以下の時に必殺が50%上がるというもの。
基本的にアイクのスキルは天空が良いのですが、この勇将+怒りのコンボも中々強力なので一考の余地があったりします。ラスボス戦にはこっちの方が良いと言う人も。
ただ、『暁』ではどちらも条件がHP20%以下かつ、確率で発動という著しい弱体化を受けてしまいました。
◆引き戻し
味方ユニットを自分の反対側に移動させる移動補助技。危険範囲の味方を戻したり、移動距離を稼いだりと何かと便利。
恐らく初出はヒーローズ。エンゲージのジェネラルやパラディンの兵種スキルとなっている『入れ替え』や『回り込み』などと同じジャンルですが、なぜか引き戻しだけ紋章士のスキルに。
『蒼炎』では歩兵同士でぶつかって隣のマスに移動させる『体当たり』というシステムがあったのですが、そちらではなく何故か引き戻し。タンクっぽいからってことでしょうか?
その他
◆「手加減など出来んぞ」「なぜ俺の前に立った?」
覇克・天空を使った時などに発する台詞。
元ネタは『暁』の第三部十三章で、敵として登場するアイクの初戦時の台詞。
「……どうして俺の前に立った。敵として対した相手に容赦はせん。悪いが……あんたはここまでだ。」
本当に加減の効かない男なので嘘じゃない。
◆やたらと重さが増える刻印
アイクの刻印は威力が上昇する代わりに、とんでもなく重さが増えるというデメリットがあります。(※追撃も回避も期待しないサンダー系とは相性が良い)
そして『蒼炎』と『暁』では武器の重さを体格ではなく、力で軽減するというシステムになっています。
アイクはその見た目に違わぬムキムキな成長をするため、前述した重さ20のラグネルも速さを落とすことなく使うことが出来ます。
『暁』のアイクにいたっては登場時点で力が24もあり、どんな武器を持っても速さが落ちることがありません。
そんなわけでこの男、どうもエンゲージでも重さを力で軽減できると勘違いしているのかもしれませんね。
ミカヤ
『暁』は『蒼炎』から三年後の世界が舞台。『蒼炎』が結構尻切れトンボというか、伏線を残したまま終わったので続編があるんじゃないか?と噂されていたのが本当に出た、という感じでした。
そしてごめんなさい。私はWiiを持っておらず、いつかやろうと思ってプレイ動画とかも見ていないので、『暁』のことは攻略本やヒーローズ等の知識でしか知りません。
そんなわけでミカヤについては元ネタを話せるほど詳しくなく……さらっと流す程度で載せておきます。ミカヤファンの皆さんごめんなさい、叩かないで。
『暁』は第一部から第四部という四部構成になっていて、ミカヤ(+サザ)は第一部での主人公。パッケージも飾っている女の子です。
『蒼炎』での敗戦国、デイン王国で圧政に苦しむ人々を救う義賊団『暁の団』を率いていたミカヤ。予言者のような不思議な力で人々を救済していたため、『暁の巫女』と呼ばれるようになったのだとか。
エンゲージ技
◆大いなる癒しの手
自分のHPを1にする代わり、味方全員のHPを全回復する。いわゆるメガザル。
原作のミカヤ専用のスキル『癒しの手』を文字通り強化したようなもの。癒しの手は相手の傷(ダメージ)を自分が引き受けるというものです。
ミカヤの初期クラスは光魔道士で、最初のうちは杖が使えないものの、この癒しの手でヒーラーを務められるようになっています。
主人公でヒーラーは中々いないため、ミカヤは回復担当という点にフォーカスされたのだと考えられます。
◆増幅
杖の射程や効果範囲を広げる。ワープで纏めて送れたり、アイスロックで大量の壁を作れたり。
元ネタは特に無し。というかインチキすぎるのでエンゲージならではという性能な気がします。
武器
◆シャイン
攻撃後、周囲5マスを照らす効果をもつ魔法攻撃。
光の上級魔法。他作品でははがねくらいの位置付けのことが多いけど、『暁』ではぎん武器に相当する性能。
エンゲージだとトーチみたいな効果が追加されていますが、原作には特にそういう効果はありません。
『暁』の三すくみは、光は闇に強く、闇は炎風雷に強く、炎風雷は光に強い……となっていたのですが、闇魔法使いが敵味方共に異常に少ないため、光魔法はかなり損をしています。
ちなみに『蒼炎』では光魔法の使い手は味方に一人しかおらず、その一人もクラスチェンジをさせないと光魔法が使えないので、人によっては使ったことすらないなんてことも……。
テリウスの光魔法、不遇だなぁ……。
◆リザイア
与えたダメージの半分を吸収する攻撃魔法。
原作だと吸収量は100%。このドレイン効果自体は初代からずっと変わらないのですが、作品によっては光魔法だったり闇魔法だったりと分類が安定しないのが特徴(?)です。
スマブラではルフレが闇っぽいエフェクトを出しながらリザイアで攻撃するので、「え?リザイアって光魔法なの?」ってなった人もいるかも。
HPが回復できるので、これを持たせて敵陣に放り込めば反撃で敵を倒しながらHPを回復し続ける地雷戦法が出来るのですが……ミカヤはどうなんでしょうかね? 数値を見ると脆くて安定しなさそうではあります。
◆セイニー
騎馬・重装特効の攻撃魔法。
ミカヤの専用武器である光魔法。初となる魔法のレイピア系とも言える武器で、当然の権利のように騎馬・重装に特効が入ります。ミカヤ自身の魔力が高いこともあって、魔防の低い重装系なんかは簡単に消し炭になるそうな。
光魔法の専用武器というのはとても珍しく、ミカヤの代名詞とも言える武器となっていて、ヒーローズでもしっかり持って来ます。
ヒーローズではミカヤのバージョン違いが5~6種類あり、セイニーを持っていないことも多いのですが、どんなバージョンでも武器に頑なに騎馬・重装特効がついています。拘るところ、そこなの?
スキル
◆杖使い
クラスに関係なく杖が使えるようになるスキル。
序盤の杖使いの少なさをカバーしてくれる貴重な効果。
原作ではミカヤはクラスチェンジ後に杖を使うことが出来ます。成長傾向も司祭っぽいので、終盤戦では前に出て戦うより杖を振ってた方が良いとかなんとか。
◆癒しの響き
杖使用時に、自分も回復量の50%を回復する。癒しの手で削れたHPを再生したりできる。
『if』の『ご奉仕の喜び』や『風花』の『奉仕の喜び』というスキルと同じような効果です。自分を回復できない杖使いにとっては便利なスキル。
メイドや執事(メルセデスは違いますが)といったクラスのスキルだったのでそういう名前でしたが、ミカヤの指輪スキルとしてはちょっと違うなってことで名前が変わったのだと思われます。
◆サイレスガード
サイレス状態にならない。
シグルドの『猛進』のサイレス版だけど、何故かこっちは名前がド直球。それならシグルドもフリーズガードで良かったのでは?
原作で特にミカヤに状態異常耐性的なものがあるわけではありません。シグルド同様、役割遂行のために持たされた感が強い。
その他
◆短剣の素質
ミカヤの義弟であり、主人公の一人でもある(?)盗賊のサザを意識したと思われるもの。
ミカヤの指輪を拾ったのがシーフのユナカであるということも、サザと関連していると考えられます。
ルキナ
出典:覚醒(3DS)
『暁』の後に『暗黒竜』と『紋章』のリメイクである『新・暗黒竜』と『新・紋章』がDSで発売されました。
これらの売り上げが振るわなかったのか、「次で売れなかったらFEシリーズは終わりにしよう」という意気込みで作られたのが『覚醒』だったそうです。これが無事に売れたので今もシリーズは元気に続いているわけですね。
ルキナは『覚醒』の主人公……ではなく、主人公クロムの娘です。『聖戦』でいうセリスみたいな立ち位置。
邪竜が目覚めたことによって滅んでしまった世界の運命を変えるため、ルキナは未来の世界から仲間たちと共にタイムスリップしてきました。ドラゴンボールのトランクスみたいな感じ。
そんなわけで『覚醒』は『聖戦』と異なり、親世代と(未来から来た)子世代が同じ軍で戦うことになります。
ルキナは子世代組のリーダーではあるものの、第二部主人公というわけではないので、主人公が揃い踏みの紋章士の中では異例の存在になっています。
『聖王女』とは彼女の父クロムが『聖王』となるので、そこから継いでいるものと思われます。
エンゲージ技
◆オールフォーワン
周囲2マス以内の味方が、スタイルに関係なくチェインアタックに参加する攻撃。
そのまま使っても大した威力にはならず、大ダメージを狙うにはお膳立てが必要というなんとも扱いにくい技。ただ、一人ではスターラッシュの下位互換でしかないけれど、仲間が集えば英雄王すら凌ぐダメージを叩き出せるというのは面白いと思います。
後述するように『覚醒』はチェインアタックの元となったようなシステムが初登場した作品であるため、ルキナの必殺技にチェインアタックがフォーカスされたのかもしれません。
あと、団子になって戦う『覚醒』の基本戦術を元にしたっていうのもあるのかも?
◆絆盾
チェインガードのように、隣接する味方のダメージを高確率で無効化できる技。
原作に登場する『デュアル』という要素のうち、『デュアルガード』を再現した技です。
デュアルとはエンゲージのチェインアタックやチェインガードの前身とも言えるシステムで、近くにいるユニットが戦闘に協力してくれるというもの。
更に覚醒には『ダブル』というシステムもあり、二人一組になって行動することでステータスが上昇しデュアルも発動しやすくすることが出来ます。
このダブルとデュアルがアドしか生まないという狂ったシステムで「皆でダブルを組んで団子になって突撃」というのが『覚醒』の基本になっていました。
あまりにも戦術もクソもない仕様だったので、『if』では攻陣/防陣、『風花』では副官、エンゲージではチェインアタック/ガードという感じに落ち着きました。
武器
◆ノーブルレイピア
騎馬・重装特効の剣。
ちょっと強いレイピア。レイピアより命中がちょっと下がった代わりに、威力がちょっと増しています。
レイピア同様にロードとマスターロード専用。これらのクラスに就いているクロム・ルキナの専用武器です。同じ『ロード』だけど、オーバーロードのヴァルハルトは使えません。残念。
近年はレイピアが目立っていないこともあって、他の作品では全然見ることのないノーブルレイピア。既プレイヤーも「こんな武器あったっけ?」と思ったかもしれません。エンゲージオリジナルじゃないよ。
クロムもルキナも最初からファルシオンを持っているせいで、専用武器のイメージはそちらの方が強いため、実はレイピア使いだってことは忘れられがちということですね。
◆パルティア
飛行特効、魔防+5、獲得経験値2倍の弓。
名声ボーナスだったか何かで貰える最強の弓。マルスが持っているメリクルソードと同じく、アカネイア三種の神器の一つ。
『覚醒』のパルティアは使うと聖水の効果しかなかったのですが、エンゲージではマルスのメリクルソードと同じく経験値2倍の効果があるため、SFC版仕様に揃えられています。ただ、装備中に魔防が上がるというのは聖水効果を反映しているのかも?
『覚醒』ではクラスチェンジ先を選ぶには本人の素質というものが必要で、そのユニットにアーマーの素質が無ければアーマーやジェネラルになることは出来ません。
ルキナは初期クラスは剣のみ使えるロードですが、アーチャーの素質も持っているので弓使いになることも可能です。
そんなわけで弓の担当がリンしかいなかったので、ルキナも弓使いとしてカウントされることになったわけですね。
ロードの上級職であるマスターロードは剣と槍が使えるのですが、槍使いの要素は残念ながらエンゲージには持って来なかった様子。
◆裏剣ファルシオン
竜特効の剣。
ルキナ専用のファルシオン。マルスが持っているアレと同じものです。
というのも、『覚醒』はおよそ2000年後のアカネイア大陸が舞台となっていて、ファルシオンはその時代にも朽ちずに残っていたわけですね。
数千年の時を経て神剣としての力を失ってしまっており、主人公のクロムは『封剣ファルシオン』という鉄の剣と同レベルに弱体化したファルシオンを持っています。
これが覚醒の儀を経ると『神剣ファルシオン』となり、かつてマルスが使っていたものと同じ力を取り戻します。
ルキナはクロムから受け継いだこのファルシオンで覚醒の儀に臨んだものの、儀式に必要なアイテムが足りていなかったので不完全な状態に終わってしまい、神剣よりも劣る性能になりました。ゆえに『裏剣(りけん)』。
とは言っても若干威力が低いくらいで充分強い剣(しかも壊れない)なので、ルキナは基本的にこれを振り回しているだけで強いです。
マルスのものとデザインが違うのは、刃は朽ちずとも柄は経年劣化してしまうので、柄の部分はその時代時代で修繕していたからデザインが違って見えるんだとか。
ちなみに同じファルシオンですが『封剣』と『神剣』はルキナには使えず、『裏剣』はクロムには使えません。一方で配信コンテンツで加入するマルスは、これら三つ全てを使うことが出来ます。流石英雄王。
スキル
◆デュアルアタック/アシスト/サポート
デュアルアタック・アシストはチェインアタックに関連する効果。サポートは隣接した味方の支援レベルに応じて回避を上げる効果。
前述した通り、『覚醒』のデュアルシステムをエンゲージに合わせて調整したもの。
デュアルアタックはダブル相手や近くにいる仲間が確率で追撃を仕掛けてくれるというもので、チェインアタックとは異なりダメージ計算は普通に行います。大抵オーバーキル。
デュアルサポートはダブルを含む、近くにいる仲間の数だけ命中、回避、必殺、必殺回避が増えるというもので、密集すれば全部20%も上がります。
そんなわけで『覚醒』ではめっっっちゃ固まって行動するのが強いわけですね。広々としているマップが多いせいもあり、シリーズで一番大味なバランスと言われています。
その他
◆マルスとの関係
前述の通り、『覚醒』は『紋章』の数千年後の世界が舞台となっていて、『英雄王マルス』は伝説上の存在になっています。
そんなわけでルキナは、絶望的な状況に追い込まれていた未来の世界で、仲間たちを鼓舞するために男装をしてマルスの名を借りていました。逆に言うと、伝説にすがるしかないくらい追い詰められていたって感じですね。
クロムを助けるために過去に飛んで来てからは正体を隠すために仮面をしていたものの、後に正体を明かして『ルキナ』として仲間入りを果たします。
リュールがルキナをマルスと勘違いした流れだとか、指輪を全部奪われて絶望的な状況で新規加入するのがルキナだとかは、そういう意味が籠められています。
これはルキナじゃなければ成立しないと思うので、主人公を差し置いて紋章士に抜擢されたのも納得。……クロムはまたハブられたけど。(※DLCで参戦らしいです。よかったね)
スマブラでもルキナはマルスのダッシュファイターとして参戦しています。設定的にも意図的にマルスに寄せてるので、特例みたいな感じで作ってもらえたそうな。
カムイ
出典:if(3DS)
『覚醒』で持ち直した勢いで発売された作品。『白夜王国』と『暗夜王国』の二つのバージョンを同時発売という、ポケモンみたいなことをやりました。
その一ヶ月くらい後に?『インビジブルキングダム』という第三のルートもDLC販売されました。こちらはパッケージでは買えない作品なので、3DSのオンラインストア終了に伴い遊べなくなります。
どのルートでも主人公を務めるカムイは『マイユニット』という、プレイヤーが自由に名前や容姿、性格をカスタマイズできるキャラクターです。
マイユニットは『新紋章』『覚醒』でも登場したものの、その時はあくまでサブ主人公的な立場で、メイン主人公になったのは『if』が初めて。
そんなわけで『if』の主人公はプレイヤー毎に千差万別なはずなのですが……他作品では大体この名前・容姿・性格で出演しています。
余談ですが『外伝(エコーズ)』にはカムイという同名のキャラクターが仲間になります。『暁』あたりまでは味方キャラクターの名前被りは意図的に避けていたらしいですが、『覚醒』以降はあんまり気にしなくなったんだとか。
『選択の紋章士』『未来を選びし者』というのは『if』というタイトルと同じ意味。白夜王国と暗夜王国、どちらを選択するかというわけですね。
エンゲージのカムイがどのルートを選んだのかは不明ですが、ヒーローズでは女カムイは暗夜ルートの姿として描かれることが多いです。
エンゲージ技
◆竜穿砲
腕を竜の口に変形させて直線3マスを攻撃する技。攻撃したマスは水たまりに変わる。スマブラの通常必殺ワザのアレです。
カムイはリュールと同じく主人公であり竜族で、リュールとは違って竜形態になって戦うことも出来ます。
ただし、「竜と言うか鹿じゃね?」みたいなデザインなので、変身しても竜っぽくは見えないかも。カムイは不完全な竜だからそうなってるんだとか?
『if』が水をテーマにしていることもあり、カムイは水属性っぽい竜という歴代でも珍しいタイプ。
攻撃後に水たまりを作るのも水属性の演出ということだと思われます。
◆呪縛
攻撃した相手と、その隣接している相手を1ターンの間動けなくする。ボスだろうが金縛りに出来る強スキル。
原作だとカムイではなくダークマージの汎用スキル。効果は隣接する敵の回避を20%下げるというもの。
スタイルが隠密だと相手の回避を20%下げる効果が追加されるため、そこで再現されています。
武器
◆逆刀
三すくみが逆転する剣。ロイのランスバスターと同じです。
初期のカムイは剣と竜石が使えるクラスで、上級になると白夜ルートなら杖、暗夜ルートなら魔法も使えるようになります。
それに加えて、プレイヤーが最初に選択した素質に応じたクラスにもなれるため、理論上はどんな武器でも扱えるのですが……エンゲージでは剣だけ。
そんなわけでロイと同じように、なんとか剣だけでも対応する幅を広げるためにバスター武器を持たされたのかも。
また、『if』はエンゲージと同じように武器の耐久が無い作品なのですが、ランクの高い武器にはどれも無視しにくいデメリットが存在します。
例えば「はがね」は回避と追撃がしにくくなり、「ぎん」はなぜか使う度に自分にデバフが掛かっていく、という感じ。呪いかよ。
そんなわけで「てつ」より威力が高い武器はどうにも使いづらいものばかりなのですが、逆○○シリーズは三すくみ逆転以外に特にデメリットがありません。なので、逆○○シリーズを愛用していた人は多いのではないのでしょうか?
◆飛刀
間接攻撃は可能だが、近接攻撃は出来ない剣。自分の回避が下がる。
射程が『2』という、シリーズ全体を見ても異彩を放っている性能の剣。
手槍や手斧に相当する、『小太刀』という武器の上位版……つまりスレンドスピアやトマホークに相当する武器と言えます。
ただし、前述のようにランクの高い武器にはデメリットがあり、射程が2となっているのはそのため。回避が下がってしまうのもデメリットの一つです。(スレンドスピアとトマホークも同様。なぜか近接攻撃が出来ない)
とはいえ力依存の間接攻撃が出来る剣が、店で普通に買えるのは嬉しい。刀なので西洋イメージの暗夜ルートでは買えません。残念。
◆夜刀神
威力が高く、必殺、回避、必殺回避も10ずつ増える剣。
「やとのかみ」と読む。カムイの専用武器で、シナリオ進行によって「夜刀神・〇〇」とパワーアップしていくのが特徴。
最終段階になると高い威力に加えて回避、必殺、必殺回避にそれぞれ10%のボーナスも加わります。専用武器なので前述のようなランクに応じたデメリットも特になく、非常に強力です。
エンゲージ武器としては「夜刀神」表記ですが、性能的には最終段階のもので間違いないでしょう。
これらの基本性能に加えてステータス補正と、ラスボスのバリアを打ち破るという効果もあるのですが、そちらは特に反映されていない模様。
ただ、ウチのカムイはずっと槍と薙刀を振り回していたので、あんまり使ったことがありませんでした。
スキル
◆竜脈
スタイルに応じた地形変化を発生させる技。紋章士カムイがやたら強いのはこれのお陰。いや、これ以外も強いけど。
竜脈とは『if』におけるステージギミックのようなもので、スイッチみたいなポイントで竜脈を起動すると色んなことが起きます。
川が凍ったり、壁が崩れて道が開けたり、障害物が出て敵を足止めしたり……などなど。マスに作用する効果となっているのはこれを再現しているのだと思われます。
竜脈を起動できるのはカムイだけでなく、王族の血を引くキャラクターなら誰でも可能。ただし平民には出来ません。差別だぁ。
◆スキンシップ
行動を終えたとき、隣接した仲間のHPを回復しつつ支援値を上げる。
『if』ではマイルームに仲間キャラを呼んで、タッチペンで顔を撫で回したりマイクに息を吹きかけて反応を楽しむという、ポケモンパルレみたいなシステムがあります。俗にいう『ifパルレ』。
ポケモンにやると可愛いものですが人間にやると大分キショいので、どっちかと言うと否が多かったシステムだと思います。
それを再現してスキルに落とし込んだという、中々笑えるものとなっていますね。
◆竜呪
自分から攻撃したとき、相手の全ステータスを4下げる。
原作では暗夜王国を選んだときのカムイの専用上級職『ダークブラッド』が習得するスキル。
デバフスキルの中でも非常に強力。原作では受け時にも発動するので、壁になるとデバフをばら撒きまくれます。
流石にデバフは重複しない……のですが『負の連鎖』というスキルを持った敵は例外的にデバフの減少量を重ねて来ます。ずるい。
◆防陣
相手のチェインアタックを無効化する。カムイは非エンゲージ中でも使えるスキルがどれもこれも強い……。
ルキナの項でも触れましたが、『覚醒』のデュアルがあまりに強すぎたので調整されたのが『if』の攻陣/防陣というシステムです。
とりあえずダブルを組んでいればアタックもガードも狙えたデュアルと異なり、状況に応じて攻陣か防陣のどちらを選ぶかが大事になり、戦略性が大幅に増しました。
『if』は敵のAIがかなり賢いため、積極的に攻陣を狙ってきて殺しにかかってきたりするので、しっかり防陣をしないと死にます。
ベレト
出典:風花雪月(Switch)
コーエーテクモゲームスが中心となって開発された、Switchの完全新作。「花鳥風月」とよく間違えられます。
プレイヤーは士官学校の教師となり、三つの学級から一つを選んで生徒たちを導くことになる学園モノ……が第一部。
第二部では三つの国家間で戦争が勃発してしまい、選ばなかった学級の生徒たちの多くをプレイヤーの手で殺すこととなります。
主人公のベレトは名前と性別は変更できるものの、容姿は完全に固定。マイユニットというよりは、リュールと似たような感じです。
ちなみに女主人公にした場合は『ベレス』というデフォルトネームとなり、男女で名前の変わらないカムイやリュールとは異なります。
ベレトは元々傭兵をしていたものの、なんやかんやあって教師を任されることになったという異色の経歴の持ち主。
『導き手』というのはそのまんま先生の意味ですね。ベレトは名前が変えられる関係上、生徒たちからは基本的に『先生』と呼ばれます。
ベレトは第二部でビジュアルが少し変わるのですが、エンゲージのベレトは第一部のビジュアルで登場しています。単なるネタバレ防止なのか、他作品での出張は基本的にこの姿だからかなのかは分かりません。
エンゲージ技
◆計略:女神の舞
周囲の味方全員を再行動させる。更に、自身のスタイルに応じてステータスアップも行う。
『計略』というのは『風花』のシステムの一つで、各ユニットにセットした『騎士団』に応じて使える必殺技のようなものです。
『女神の舞』は青獅子舞姫隊か歌劇団義勇兵という騎士団をセットしていると使えるというもので、原作でも周囲の味方全員を再行動という同じ効果。
超強い踊りみたいなものですが、『蒼炎』『暁』では条件付きで、『聖戦』ではなんとデフォルトで踊りがこの仕様でした。
『風花』の踊り子は、踊りの大会みたいなのに出場させた生徒一人がクラスチェンジの資格を得るという特殊なものになっていて、先生であるベレトが踊り子になることは出来ません。
そんな先生もエンゲージでは思う存分踊れるようになりました。やったね。踊ってるのエンゲージ相手だけど。
◆指導
自身のスタイルに応じて、周囲2マスの味方のステータスを上昇させる。
原作における『応援』というスキルのようなもの?『覚醒』『if』では周囲2マスの味方だったのですが、『風花』では対象一人になってしまいました。でもエンゲージは『覚醒』『if』仕様。ラッキー。
ベレトは指揮レベルを上げていくと貴重な移動の応援を習得しますが……正直使った覚えが無いです。覚えられるようになる頃にはもう終盤ですし。
武器
◆英雄の遺産
やたらとゴチャゴチャ色んな武器を持っているベレトですが、これらは全て『英雄の遺産』と呼ばれる神器です。
主に特定の生徒との親交を深めることで外伝が発生し、クリアするとその生徒たちの家宝みたいな扱いの神器を手に入れることが出来ます。
その際に大体「どう使うかは先生にお任せします」みたいな感じで押し付けられ、貴重品なので使うのも勿体ないとからと、纏めて輸送隊にゴチャ……っとなっているのが大半。
『風花』は鍛えれば誰でも何の武器でも持てるようになるため、やろうと思えばこれらの遺産を先生一人で全部使うのも可能です。多分。
◆ブルドガング
連携スタイル用。竜・騎馬特効の魔法剣。
原作では金鹿の学級の生徒マリアンヌの外伝で貰える剣。彼女は魔法使い向きの成長をするため、この剣は魔法武器となっている。ただ、サンダーソードなどと違って射程は1しかない。
竜・騎馬特効は紋章一致で放てる戦技「獣牙」を再現したもの。
弱くはないけれど、マリアンヌは普通に魔法が使えるし、魔法攻撃の戦技も習得するのでわざわざブルドガングを使うか……というと微妙なところ。
◆アラドヴァル
騎馬スタイル用。自分から攻撃した時、威力1.5倍の槍。
原作では青獅子の学級の級長ディミトリが持っている槍。
威力1.5倍というのは紋章一致で放てる戦技「無惨」を再現したもの。全兵種に有効(特効の下みたいなもの)という効果でした。
ディミトリ自身が凄まじい怪力な上に、彼の持つブレーダッドの紋章はたまに戦技のダメージを2倍にする効果があるため、重なるととんでもないオーバーキルになったりします。
騎馬スタイルなのはディミトリに騎馬適正があり、彼自身もパラディンっぽい指針を示して来るから……なんだけど、彼の専用兵種は徒歩の槍使いです。
◆フェイルノート
隠密スタイル用。自分から攻撃した時、回避+20%。射程2-3、竜・飛行特効の弓。
原作では金鹿の学級の級長クロードが持って来る弓。蒼月ルートでも一応貰えるけど、紋章一致がいないのでただの強いロングボウ。
竜特効かつ回避+20%という効果は、紋章一致で放てる戦技「落星」を再現したもの。当たる攻撃を1回だけ確実に回避するというバリア効果が得られます。
『風花』は弓と飛行が強いゲームですが、クロードの専用職は弓かつ飛行という最強クラス。元々逃げ撃ちが得意なことに加えて、この「落星」で更に安定感が高まります。
◆アイギスの盾
重装スタイル用。守備+6、魔防+3、技%で受けるダメージを半減。武器ではなく、所持しているだけで効果を発揮する。
原作では青獅子の学級の生徒フェリクスの外伝で貰える盾(装備品)。
持っているだけで守備と魔防が上がり、紋章が一致していると技%で被ダメージが半減します。ただし、原作では盾にも重さがあるので、持っていると速さが下がってしまいます。
フェリクスの脆い耐久を補ってくれる一方で、重さのせいで長所の速さが死ぬ可能性もあるという一長一短の盾。回避を狙うスタイルなら持たない方が良かったり。
フェリクス自身は高速剣士系なため重装とは縁が無いものの、性能的にジェネラル用でしょって感じなので重装スタイルになったものだと思われます。
◆ルーン
飛行スタイル用。速さに応じてダメージがアップする、竜特効の槍。
原作では青獅子の学級の生徒イングリット(&ドロテア)の外伝で貰える槍。
竜特効と速さに応じてダメージアップというのは、紋章一致で放てる戦技「震炎」を再現したもの。自分の速さの30%が威力に加算されます。
イングリット自身の速さが伸びやすいため、とても噛み合った性能になっていて使いやすい。また、イングリットの適性兵種がペガサスナイト系なので、飛行タイプの武器として割り振られているのだと思われます。
◆テュルソスの杖
魔道スタイル用。魔法の射程+2、稀に受けるダメージを半減。武器ではなく、所持しているだけで効果を発揮する。
原作では金鹿の学級の生徒ローレンツの外伝で貰える杖。
アイギスの盾同様に装備品というカテゴリになっていて、魔法の射程が伸びる効果は持っているだけで発揮します。ダメージ半減の効果は紋章一致でないと発動しません。
紋章一致で使えるのはローレンツとリシテアだけですが、射程が伸びる効果は紋章が無くても受けられるので誰が持っても非常に強力な装備品です。
むしろローレンツはマージナイトのような成長をするので、安定して前に出られる耐久があります。そんなわけで前に出にくい他の魔道士に譲ってあげた方が良かったりします。
◆ラファイルの宝珠
気功スタイル用。特効と必殺を無効化、稀に受けるダメージを半減。武器ではなく、所持しているだけで効果を発揮する。
原作では青獅子の学級の生徒メルセデス(&カスパル)の外伝で貰える装飾品。ルートやスカウト状況によっては手に入らないので、メルセデス育てたけど貰ってないって人もいるかも。
こちらもアイギスの盾やテュルソスの杖と同様の装備品。持っているだけで特効と必殺を無効化し、紋章が一致しているとたまにダメージ半減効果も発動します。
性能的には前衛向けだけれど、メルセデスは僧侶タイプのキャラなのであんまり活かせません。幸運が低くて必殺が怖いユニットに譲ってあげた方が良いかも?
メルセデスがヒーラーなので気功スタイルなわけだと思いますが、気功で特効無効にしても……ねぇ……?
◆アイムール
竜族スタイル用。追撃不可、竜特効、スマッシュ性能を持つ大斧。
原作では黒鷲の学級の級長エーデルガルトが第二部から持参してくる斧。これだけ『紋章石改造武器』というもので、厳密には英雄の遺産とは別な扱いとなっています。更にはエーデルガルト専用なので他のユニットでは使うことも出来ません。
専用戦技「狂嵐」は竜特効かつ、攻撃後に自分を再行動させる(1ターン内で連発もできる)という狂った性能でした。
流石にそれそのままを持って来るわけにはいかなかったのか、竜特効以外は似て非なる効果にされてしまいました。スマブラでの鈍重な一撃を反映したのかも?
竜種による偽りの平和を終わらせようと戦ったエーデルガルトの武器が、竜族スタイル専用の武器にされているのは何とも言えない皮肉を感じます。
◆ヴァジュラ
スタイルに関係なく絆Lv10で使用可。相手の守備か魔防の低い方を参照する、格闘攻撃。
原作ではDLCキャラのバルタザール(&ハピ)の外伝で貰える籠手。「謎の遺産」という名称になっていますが、普通に他の英雄の遺産と同じ扱い。
紋章一致で放てる戦技は「魔拳」。魔法攻撃のような名前ですが、敵の守備か魔防か低い方を参照してダメージ計算を行うというもの。
格闘は手数が多い反面、守備が高い相手にはダメージが通り辛いので嬉しい効果。
◆天帝の剣
スタイルに関係なく絆Lv15で使用可。魔力に応じてダメージがアップする、間接攻撃も可能な竜特効の剣。
原作ではベレトが序盤に貰える剣。英雄の遺産たちの親玉みたいな立ち位置の武器で、ベレト以外が扱おうとすると途端に性能が落ちてしまうという、実質専用武器みたいなものです。
竜特効と魔力に応じてダメージアップというのは、ベレトのみ使える戦技「破天」を再現したもの。自分の魔力の30%が威力に加算されます。
また、蛇腹状に伸びて鞭のように扱うこともできるため、剣でありながら通常時でも間接攻撃を行うことが可能。
これを上手く扱うためなのかは分かりませんが、ベレトの指輪は力ではなく魔力に補正が掛かるようになっています。
スキル
◆天刻の拍動
外れたはずの攻撃を命中させる。幸運が高いと発動しやすくなる。
原作ではエンゲージでいう『竜の時水晶』のような、時間に干渉して手番を巻き戻すというシステム。
これは時水晶やミラの歯車のようなアイテムを使っているわけではなく、ベレトと共存している神祖ソティスという女の子による能力です。
ここ一番に外した時に巻き戻してやり直しているのを、スキルとして再現したわけですね。
ちなみに竜の時水晶もそうですが、手番を巻き戻して同じ行動を取っても同じ結果になってしまうので、何か別な行動を挟んで乱数をズラしましょう。
◆師の導き
自身と、自身に隣接する味方の獲得経験値を1.2倍にする。
原作のベレトの専用スキルと全く同じ効果。継承に必要なSPが安いので、枠が余っていたらとりあえず貰っておきたいところ。
原作では第一部の終わりのころにちょっと強化されて、与ダメージが2増えるという追加効果が貰えたけれど、そちらの方は再現されていません。
◆拾得
幸運%で隣接した味方の落とし物を拾ってあげて、支援値を上昇させる。
原作では拠点となるガルグ=マク修道院にやたらと生徒や教師たちの落とし物が落ちています。あいつら散らかしすぎ。
これを拾って該当キャラに届けてあげると、好感度と(自学級の生徒なら)やる気が上がるというシステムになっています。
落とし物には名前が書いてあるわけではないので、キャラの特徴が掴めてくるまでは何が誰のものか当てるのが結構難しく、面倒くさい。
いない人の落とし物まで拾ったりするので、クリアしても片付かないなんて事態も……。
その他
◆体術の素質
ベレトは体術の素質を習得することが出来る唯一の紋章士です。
拳による格闘攻撃がカテゴリとして確立されたのは『風花』からで、他の主人公たちは徒手空拳で戦ったりしません。そのため、ベレトが唯一の体術担当となっているのだと思われます。
また、ベレト自身も格闘が得意技能として設定されているので、人によっては拳で生徒を殴る体罰教師になったりもします。
『風花』の格闘はエンゲージとは異なり、力にのみ依存するので脳筋キャラで大ダメージが出しやすく、かなり強い武器種になっていました。
逆に言うと『風花』で暴れすぎたせいで、エンゲージでは弱めになるように調整されたのかもしれませんね。
◆幸運がめっちゃ伸びる
どうして?
原作ではそんなラッキーキャラでもないし、幸運がめっちゃ伸びるってわけでもないです。なんで?
【リンク】
【FEエンゲージ】十二の紋章士の元ネタなど その1 - ぱぴえもんランド
その2:エイリーク(聖魔)~ベレト(風花)
(今ココ)
その3:DLCの紋章士