マスターデュエルで愛用している【芝刈りウィッチクラフト】に、新規のカードやとても相性の良いカードが追加されたのでその紹介です。
前回の記事から丁度一年経ったので、今の環境に合わせてどう変化したかなどについても軽く触れています。
結論から述べると、芝刈りウィッチクラフト及び普通(40枚デッキ)のウィッチクラフトでランクマッチを戦うのはとても厳しいです。
環境の王者に君臨している烙印、スプライト、ティアラメンツなんかに対してはカードパワーが違いすぎて太刀打ち出来ませんし、これらに対するメタがとばっちりの如くウィッチクラフトにもぶっ刺さるので有利な相手がほぼ存在しないのが現状です。
なので強化を貰ったとはいえ、『勝てるデッキ』とは言い辛いです。デッキを組む際にはそこのところご注意下さい。
続きから紹介していきます。
前回の記事で既に紹介している内容については省略しているので、ご了承下さい。
新規カード
ウィッチクラフトの新エースであり、初のEXデッキから出て来るモンスター。
失踪した本来のマスター・ヴェールの代わりに、ハイネがジェニーとエーデルの力を借りてバイス(代理の)マスターになりました。並んだだけ融合
融合素材はウィッチクラフト+魔法使い族。ウィッチクラフトがみんな魔法使い族であり、他のモンスターも魔法使い族で固めると思うので素材を揃えるのは楽です。
魔法カードか他の魔法使い族の効果にチェーンして、1枚破壊・デッキからウィッチクラフトを呼ぶ・墓地からウィッチクラフト魔法罠を回収のどれか1つを選んで使用できます。
この3つの効果は1ターンに1回ずつ使用できるため、毎ターン3つ全部使えると大きくアドが稼げます。発動条件が非常に緩いので1ターンに3回使うのは思った以上に簡単です。
バイスマスターの効果を起動するために他のウィッチクラフト(魔法使い族)モンスターを横に構えておくのがベストですが、最悪何も無くても相手が魔法カードを使ってくれればそこからウィッチクラフトを呼んで並べることが出来るのも嬉しい。
ウィッチクラフト魔法の自己回収効果もバイスマスターのチェーン対象になるので、毎ターンきっちり効果を使い切るようにしましょう。
注意点としてバイスマスターの効果は「場合の任意」というものであり、相手に何か(対象外のものを)チェーンで挟まれるとタイミングを逃します。
例)こちらの魔法使い族の効果に相手が何か罠をチェーンしてきたら、バイスマスターの効果は発動できなくなってしまう
これが割と頻繁に起こるので、バイスマスターの1枚破壊に頼りすぎるのは危険です。出来ればハイネを並べておきたい。
一回場に出れば《ウィッチクラフト・サボタージュ》で簡単に復活できるので場持ちも良く、コツコツアドを稼いでくれるので長期戦が得意なウィッチクラフトを支えてくれる強力なモンスター。
環境のモンスターたちに比べると地味に見えるかもしれませんが、実際に使ってみるとかなり頼りになる新エースです。
ただ、【芝刈りウィッチクラフト】とは色々噛み合わない点があるのが問題で……(後述)
バイスマスターと同時に実装された、ウィッチクラフトの融合魔法。
レアリティはURですが、効果は普通の融合と同じで、手札とフィールドから墓地に送って融合というもの。素材にウィッチクラフトを含むという指定もあります。
ウィッチクラフトは素材に含めば良いので、一応《ガーディアン・キマイラ》とかも出せます。基本はバイスマスターしか出さないと思いますが。
ウィッチクラフト魔法共通の自己回収効果はありますが、他と同様に使ったターンに回収は出来ません。
デッキのモンスターを素材に出来るとか、除外のモンスターをデッキに戻して素材にするとか、そういうのが欲しかったのにただの融合って……。
NとかRでもおかしくない性能なのにURでの実装だったので(ウィッチクラフト全体のUR率が少ないため?)、実装当時は結構荒れました。
各所で散々な言われようをしていると思いますが、ウィッチクラフト魔法は種類が多いほど嬉しいので1枚は作っておきたいところ。
《赫の聖女カルテシア》
最近追加された、烙印やビーステッドの新規カード。ウィッチクラフト及びバイスマスターと非常に相性が良いので、名誉ウィッチクラフトでもあります。
魔法使い族なのでウィッチクラフトと相性が良く、②の効果で自身+ウィッチクラフトでバイスマスターを融合することが出来ます。
出したバイスマスターが墓地に送られたら、③で自己回収が出来ちゃうのも嬉しい。
後述する《赫焉竜グランギニョル》がカルテシアを融合素材に指定しているため、《融合派兵》で特殊召喚が出来るのも強み。
ウィッチクラフト魔法は意外とサーチ手段が少ないので、《ウィッチクラフト・コンフュージョン》よりも融合がしやすいです。
烙印に寄せないのであれば《アルバスの落胤》を入れる必要はなく、①の効果を使うことはありません。
《赫焉竜グランギニョル》
カルテシアを素材に指定する融合モンスター。『竜』って書いてあるけど実は魔法使い族。
ウィッチクラフトでは《融合派兵》でカルテシアを出すためだけに入れるカードです。
《強欲で金満な壺》を使うなら3枚必要ですが、1枚あれば充分。
【芝刈りウィッチクラフト】とバイスマスター
◆実はあんまり相性が良くない
《隣の芝刈り》を使用する場合はデッキ枚数が60枚になるので、その分バイスマスターにアクセスする手段に辿り着く確率も下がります。
かといって、テーマ外のカードでバイスマスターを融合するギミックを取り入れようとすると、その分芝刈りが成功したときの効果が下がります。
更に墓地肥やしとして《名推理》や《モンスターゲート》を採用するならモンスターの比率を下げるので、融合素材が揃う確率も下がります。
そんなわけで、バイスマスターを主軸にするなら芝を刈らない40枚デッキの方が出しやすいのです。
芝刈りで行くならバイスマスターは「出せたらラッキー」くらいに考えた方が良いと思います。
◆そんなに強くない
《隣の芝刈り》は一気に20枚も墓地を肥やせるパワーカードですが、もっと凄まじい勢いで墓地を肥やす【イシズティアラメンツ】と比較してしまうとどうしても霞んでしまいます。
それなのに一時期【イシズPUNK】の影響で60枚デッキが流行った結果、《隣の芝刈り》が準制限にされてしまったのも痛手。
冒頭でも触れましたが、今の環境は対【ティアラメンツ】を見据えた墓地メタカードを採用するデッキも多く、芝刈りデッキにとっては向かい風の状況です。
◆《強欲で金満な壺》が使いにくい
ウィッチクラフトは元々EXデッキに依存しないカテゴリだったので、EXデッキを裏側除外してドローする《強欲で金満な壺》や《金満で謙虚な壺》を迷うことなく使えるデッキでした。
しかし、融合モンスターであるバイスマスターやグランギニョル(カルテシア)を使うなら、強金で全部吹っ飛んでしまうリスクと戦う必要があります。
バイスマスターはまだしも、見せるだけのグランギニョルも3積みしないといけないというのはURだし辛い。
バイスマスターが使えなくなるのを恐れて強金を不採用にすると、《隣の芝刈り》を引ける手段が減るのも厳しいです。
◆どっちに寄せるべきか?
芝を刈りつつ、運が良ければバイスマスターを狙うという感じのデッキ。
基本は前回の記事のデッキレシピに、カルテシアギミックを足しただけです。
バイスマスターを主軸にする40枚デッキ。
《名推理》を使わないのであれば、《増殖するG》などの手札誘発も採用しやすいので後攻の防御力を高めることが出来ます。
個人的にはやっぱり芝を刈りたくて始めたデッキなので、60枚の方をよく使っています。
環境についていけていないとは言ったものの、芝さえ刈れればまだ戦えるポテンシャルはあります。刈れても普通に負けたりもするけど……。
リミットレギュレーションの推移
一年前のデッキレシピでは使用できたカードの一部は制限を受けています。
《おろかな副葬》
無制限→制限
デッキから魔法・罠を1枚墓地に送る通常魔法。
【ティアラメンツ】がこれ1枚で最強フィールド魔法をサーチしていたので、それの影響で制限になりました。
元々1枚しか入れていなかったので、そこまで痛手ではないです。
《隣の芝刈り》
無制限→準制限
自分と相手のデッキの枚数が同じになるまで、自分のデッキのカードを上から墓地に送る通常魔法。
先述の通り、【イシズPUNK】が流行った辺りで準制限になりました。もしくはOCGに準拠した?
芝刈りデッキにとっては痛手ですが、ウィッチクラフトは左腕を落とせるのでまだ頑張れます。
《金満で謙虚な壺》
無制限→制限
EXデッキから3枚か6枚選んで裏側で除外し、除外した分デッキトップをめくってそのうち1枚を手札に加える通常魔法。
制限自体は結構前のことで、EXに頼らない【ふわんだりぃず】がこれを使って暴れていたのでその抑制のためだったと思います。
これがかなり痛手で、芝刈りにアクセスできる確率が大きく下がってしまいました。
除外できるカードを選べたのでバイスマスターとも併用できたのに……。
採用が検討されるカード
《ウィッチクラフト・エーデル》
以前は不採用でしたが、バイスマスターの登場によってデッキに1枚は入れておきたいモンスターになりました。
バイスマスターの効果で呼んだあと、自身の効果で融合素材にしたウィッチクラフト(もしくは魔法使い族)を蘇生したりすることが出来ます。
バイスマスターは直接ハイネやヴェールを呼ぶことが出来ないので、エーデルを挟むことで手札を減らすことなくハイネやヴェールを並べることが出来るのが強み。
と言ってもあんまり手札には来てほしくないので、入れるのは1枚だけで充分です。
《マジシャンズ・ソウルズ》
このカードをサーチしつつコストにもなる《イリュージョン・オブ・カオス》とよくセットで出張採用されるモンスターです。
ただ、ウィッチクラフトならばハイネ、ヴェール、アルルがレベル6以上の魔法使い族なので《イリュージョン・オブ・カオス》を採用しなくても効果は使えます。
芝刈り型では主に手札交換して墓地肥やしカードを狙うために使われます。あとリンク素材の数合わせとかにもなります。
《イリュージョン・オブ・カオス》も含めて、採用するかどうかは好みが分かれるかと思います。どちらもブラマジのストラクに入っているので、とりあえず買っておくのも良いでしょう。
イシズカード
「《現世と冥界の逆転》に関連する地属性・天使族モンスター」、通称「イシズ」モンスターたち。
ケルドウとムドラはお互いの墓地のカードをフリーチェーンで3枚まで戻し、ケルベクとアギドは手札かデッキから墓地に落ちた時にお互いのデッキを上から5枚墓地送りするという、とんでもない奴らです。
墓地利用、墓地肥やし及びに相手の墓地メタとして幅広く採用されていますが、芝刈りウィッチクラフトとはあんまり相性が良くないです。
ウィッチクラフトは手札の魔法カードを捨てるのは得意ですが、手札に来たモンスターを捨てる手段はありませんし、魔法使い族以外とはシナジーがありません。採用するなら手札誘発としても使えるケルベクくらいかな……。
こいつらは強すぎたので大幅に制限を受けましたが、ケルドウとムドラは相手に使われると致命傷だったのでむしろ嬉しい。
烙印、ドラグマ、デスピア、ビーステッドなど
カルテシアやグランギニョルの実家(?)である、《アルバスの落胤》とそれに連なる壮大なテーマたち。最近はビーステッドの追加でまた暴れ始めている気がします。
カルテシアに寄せるなら色々混ぜてみるのもアリかもしれません。ビーステッドなんかは出張もしやすいですし。
ただ、ウィッチクラフト自体はこれらのテーマと相性が良いわけでもなく、最終的にウィッチクラフトを抜いた方が強いってなると思うので、ウィッチクラフトで戦いたいならあんまり混ぜ過ぎない方が良いと思います。
《融合派兵》
グランギニョルを見せることでデッキからカルテシアを特殊召喚できる魔法。
これで召喚権を残しつつ、カルテシアの効果でバイスマスターを出せるので非常に強力です。是非とも3積みしましょう。
URですがサイバー流ストラクに入っているので、亮のファンなら実質タダですね。
《円融魔術》
墓地のモンスターを除外することで素材にできる、魔法使い族専用の融合魔法。
どうしてもバイスマスターを出したい時に、アナコンダでこれをコピーすれば出せます。
ただしウィッチクラフトにとって墓地除外は痛手なのであんまり使いたくない手段ではあります。カルテシアが来たからにはこれに頼らなくてもいいかな?
《冥王結界波》
なんだかんだまだ役に立ってる後攻まくり札。
と言ってもティアラメンツを始め、今の環境は後から盤面にモンスターを出してきたり、これを無効化する手段も構えられたりと、打率は芳しくないです。
それでもこれ一枚で後攻から勝てる可能性があるので、手札誘発を全然使わないなら入れておいた方が良いと思います。
《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》
何故かマスターデュエルではまだ生き残っている蛇。融合かフュージョンをコピーする効果を持つ。
《円融魔術》のほか、《ウィッチクラフト・コンフュージョン》もコピー対象なので、墓地に落として融合しつつ回収効果も使えるという独特な動きが出来ます。
バイスマスターをどうしても出したい時に、最終手段的な感じで出すモンスターになると思います。枠が余ってるなら入れておいて損は無いでしょう。
持っていないなら無理して作る必要はないと思います。
《ガーディアン・キマイラ》
手札とフィールドから、カード名が異なるモンスター3体を素材に指定するという結構重たい融合モンスター。
《ウィッチクラフト・コンフュージョン》で出すことが出来るので一応作ってみたものの、今まで一回も出したことは無いです。
烙印とかで使ってて既に持っている人ならともかく、新たに作る必要は無いと思います。
《クインテット・マジシャン》
魔法使い族の最終兵器的な融合モンスター。
《円融魔術》でもないと出せません。出しても何とかなることはまずないと思います。
SRだし、ブラマジストラクで貰えるし、お守りとして入れている程度。
リリースされないからふわんだりぃずにも……いや、えんぺんに突破されるか……。