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【紹介・感想】蒼き雷霆ガンヴォルト鎖環(ギブス)

蒼き雷霆(アームドブルー)ガンヴォルト 鎖環(ギブス)

 

真真エンド(おまけエンド)までようやく到達したので、未プレイ向けの紹介とクリア済みの感想を載せておきます。

ガンヴォルトシリーズ全体に関する紹介と感想は以前の記事からどうぞ↓

gnnnggp.hatenablog.com

 

インティクリエイツが制作している2Dアクションゲーム、『蒼き雷霆ガンヴォルト』シリーズの3作目(スピンオフを含めると5作目)。

前作であるガンヴォルト爪(ソウ)から、約6年経っての新作になります。

新たな主人公『きりん』による更に進化したアクションが本作の最大の特徴です。

『GV(ガンヴォルト)』は引き続き操作キャラとして登場しますが、『アキュラ』は操作キャラとしては登場しません。

 

 

Q.結論としてこのゲームは買い?

A.シリーズのアクションが好きなら買って損は無い出来。
  ガンヴォルトやったことないって人は1作目からやった方が良いと思います。

 

 

現在はSwitch版のみ発売されています。

PS4版やSteam版は遅れての発売になるみたいです。

gunvolt.com

 

続きから、未プレイ向けの紹介ネタバレ有りの感想を載せていきます。

ページ後半部分がネタバレ有りになっていますので、未プレイ(未クリア)の方は飛ばしていただけると幸いです。

 

未プレイ向けの紹介(ネタバレ無し)

シナリオ

時系列としてはガンヴォルト爪の後の話。(真エンド前提)

『裏八雲』と呼ばれる組織に所属する戦巫女『きりん』が、なんやかんやあって蒼き雷霆ガンヴォルトと協力して戦うというお話。

なんというか序盤に判明するシナリオの前提部分が思いっきりネタバレになってしまうので、これ以上は何とも言えません。

基本的に異能力者たちが戦う異能バトルであるのは変わりないです。

 

シリーズの特徴だったライブノベルもXシリーズでは無くなっていたけど今回は復活しました、やったね。

非常にコアなロックマンのネタなんかもあり、相変わらず自社(?)パロディ好きだなぁ……と感じました。

ライブノベルを読んでると穴に落ちたりするのはご愛敬。というか本作は落下死がない(ちょっとダメージを受けて直前の地点に復活する)ので優しいです。

設定からオフにも出来るけど、一週目はちゃんと聞いてみることをオススメします。

 

 

アクション

前作主人公であるアキュラくんから更に進化した超ハイスピードスタイリッシュアクションが本作の魅力です。

メインの主人公である『きりん』は、剣をメインに戦うどことなくロックマンゼロっぽい戦闘スタイル。

ショットでロックオンをした相手の目の前にワープ移動しつつ斬り付ける、というアクションが基本であり最大の特徴。

これで敵から敵へと縦横無尽にワープ移動を繰り返しながら、雷速でステージを突き進むのが本作の醍醐味です。

敵の配置もちゃんと調整されているので、上手くいけばほとんど着地することなくボスまで辿り着けます。成功すると爽快感がすごい。

例のごとく慣れるまでは操作が難しいものの、ゴリ押しでも何とかなるように出来ているので、やっているうちに上手くなっていくのも良い。

 

実質『もう一人の主人公』扱いとなっているGVは、任意のタイミングできりんと交代する形で操作することになります。

爪のように主人公ごとにシナリオが別れているわけではなく、基本はきりんでGVにバトンタッチもできる、という扱い。

斬撃に優れたきりんと銃撃に優れたGVを使い分ける……とかではなく、GVはほぼ全てにおいてきりんの上位互換とも言える強さを誇ります。

GV操作中はダメージも受けないし、無限にジャンプもできるし、攻撃力も段違いに高い。先述のワープ移動だってもちろん可能。

その代わりGVにチェンジするにはきりんの状態で覚醒ゲージ的なのを貯めなければならず、GV操作中はこのゲージがずっと減っていきます。

要するにGVはキャラクターチェンジというより時間限定のパワーアップモードみたいな扱いになっています。

GVを使うとスコアの上昇率が下がるくらいしかデメリットは無いため、スコアアタックでもない限り気軽に使っていけるようになっています。

無限にジャンプが出来るしホバリングも可能なので、足場が不安定な地帯では「ここはGVに交代したら?」みたいな推奨も出てくるくらい。

欠点を挙げるとしたら、マジで火力が高いので初見のボスでも喋り終わる前にケリがついてしまったりすることくらいかも。

 

恒例のソングオブディーヴァ(復活)もあり、発動するとGVが大幅に強化された状態で復活します。(きりん操作時でも強制的にGVになります)

ただでさえ強いGVが更に強くなるので1回やってみると笑えるくらいボスもステージをぶっ壊せます。

 

 

イマージュパルス

本作の新要素。ステージ中のイマージュジップというボーナスパネルみたいなのを集めるとクリア時にランダムで手に入るアイテムのようなもの。要するにガチャ。

イマージュジップの配置場所は、Xシリーズのボーナスパネルに比べるとあんまりひねくれていません。その代わり何回も収集するハメになりますが……。

 

『GVの記憶から再現した力』という触れ込みで、過去作や本作の仲間や敵がスキルや装備アイテムとなります。

スキル型のイマージュパルスはそのボスの技を使って攻撃したり、パッシブ型のイマージュパルスは装備中に特殊効果を得られるという感じ。過去作でのEXウェポンや装備パーツに相当します。

イマージュパルスは全部で150種類以上あるためカスタマイズの幅はかなり広い……のですが、ほとんど使わなくてもクリア出来るので無理に活用する必要はありません。

ちなみにあくまでGVの記憶しか再現できないため、Xシリーズのキャラクターは流石に登場しません。(GVとほぼ接触しなかったはずのノワさんが出るのは謎)

モルフォやシアンのイマージュパルスを手に入れると、流れる歌を過去作のものに変更できたりもします。

 

 

 

 

 

 

 

 ※以下ネタバレ注意!

 

 

 

 

 

 

 

ネタバレ有りの感想

 

Q.結論としてどうなのよ?

A.アクションゲームとしては120点の出来。
  シリーズの続編として考えると伏線ぶん投げてリセットされているのが悲しい。
 『ガンヴォルト』を名乗るならもうちょっと誠実に作ってほしかった。

 

アクション

アキュラくんのスピード感に慣れて「これ以上の出来は無理でしょ~」と思っていたところ、きりんのスピード感がそれを上回ってきたのは凄かったです。

猛スピードでワープ移動を繰り返していると自分が超上手いように感じて気分が良くなる。

イマージュパルス収集のために何回もステージ練習することになるので、実際に上達してはいるんだろうけど。

この爽快感のお陰で周回の苦痛もかなり和らげられました。まぁ最後の方はキレてたけど……。

 

恒例の真エンドはかなり楽な条件なので達成するのは容易い。

ラスボスは相変わらずカゲロウを貫通してくるものの、そこまで攻撃は激しくないし救済措置もいっぱいあるのでアシモフとかデマーゼルより簡単。

真エンド見るだけならシリーズで一番楽……だけど、真真エンド(おまけエンド)を見ようとすると結構な苦痛が待っています。(後述)

 

 

イマージュパルス

真真エンド(おまけエンド)の条件がイマージュパルスの(ほぼ)全回収。これがキツすぎます。

イマージュパルスは要するにガチャで、1ステージごと最大5個まで手に入る。でもスコアが高ければ確定入手とかも無いので、S++を取ろうが全被りとかもあり得る。

最初のうちは被りもなく集まって来るけど、進捗80%くらいになってくると被りまくりで1個も出ないとかザラ。

クリアタイムが4時間くらいで、おまけエンドまでのタイムが30時間を超えていたので、ほぼほぼ周回に時間を使ってる……虚しい……。

高ランクなら出やすくなるとか、クリア時に持ってないの1個確定とかならまだ良かったのに、何でマジの完全ランダムにしたんだ?? 買い切りコンシューマーでまでガチャやりたくないよ。

ハードクリア必須のX2とかよりはマシ……なのかどうかは人によるかも。どっちにせよ「やり込ませる」ためにゴールにおまけエンドみたいな餌を配置するのは勘弁してほしかった……。

真真エンドはこの下で詳しく語りますが、正直見る価値はあんまり無いと思うので、収集が嫌になった人は動画サイトとかで見れば充分だと思います……。

 

DLCでイマージュパルスが何点か追加されたものの、これもガチャで出さないと使えないというトチ狂った仕様でした。

考え直せ。

 

 

シナリオ

爪の終わり方からどうやって繋げるの?と思ってはいたものの、まさか数十年(100年以上?)も時代を吹っ飛ばすとは考えもしませんでした。

GVが暴龍となって無限のエネルギー装置と化したとか、その余波で覚醒した暴龍たちを制すためにとかの流れは上手く出来ていると思います。

前半ステージの敵たちが倒したら味方になってどんどん拠点が賑やかになっていくのとか今までに無くて面白かったし。

ただ、これが『ガンヴォルト3』じゃなくて『縛環の戦巫女 きりん』ってタイトルの新作だったら別に良かったんだと思います。

『ガンヴォルト』を名乗るなら爪の伏線をちゃんと回収してほしかったし、GV周りをもっと大事に扱ってほしかったというのが正直なところ。

なんかきりんを新たな看板に据えるためにGVをフェードアウトさせようとしているようにしか見えなかったんだよ……。

 

各エンディングについての感想は以下の通り。

真真エンドまだ見てない(自力で見たい)って人はご注意を。

 

 

 

◆通常エンド

エースGVを普通に倒してしまった場合。前情報無しならこうなると思う。勘が良い人ならスルー出来るのかも?

GVが自分からきりんの刀に刺さりに行き、メビウスごと消滅してしまうというエンディング。

全部終わってみるとこれがベストなエンディングだったのでは?と感じました。

暴龍もメビウスもGVが自らの手で決着させられたってことになるし、爆弾抱えたまま飛び去っていくよりマシな気がする。

何より時代に取り残されて知人が誰もいない状態のGVが生き続けてしまっているのがかなり辛い。もうおじいちゃんなんだから休ませたげて……。

きりんが膝を突いて泣き崩れて終わるからバッドエンドっぽく見えるけど、シアンが天国からGVを迎えに来たみたいな終わりになってたらハッピーエンドにも出来た気がする。

 

 


◆真エンド

エースGVを縛環の力だけで封じ込めた場合(メビウス本体を斬り付けない)。他のシリーズに比べるとかなり楽な条件。

メビウスと融合したGVが空の彼方へ飛び去って行方不明になり、きりんたち治龍局は今日もGVを探しながら世界を守るために戦ってる……というエンディング。

これが正史。飛び去って行方不明っていうすごいモヤっとした終わり方。真真エンドで続きが判明するとかもなく、これで終わり。

恐らく続編でもGVを使うためなんだろうけど、もういい加減に休ませてやってほしい。

というかこの流れで『ガンヴォルト4』は無理な気がする。『きりん2』ならいけるけど。

『きりん2』を名乗るためにもGVにはもっと綺麗な形で退場してほしかった。

 

 


◆真真エンド(おまけエンド)

イマージュパルスの収集率が90%くらいを超えると? 真エンドを見た後にちょっとしたおまけが追加される。

イマージュパルスはハードやベリーハードもこなさないと揃わないけど、(ラスボスを除けば)暴走GVなら簡単にクリア出来るのでまぁなんとかなります。

かなりキツいハードのラスボスを倒さなくても見られるので良心的? ガチャがひどすぎるから個人的には過去イチ嫌な仕様。

 

その内容はミチルがシャオと契約してアームドプリンセス(プリキュア的なもの)になる……という女児アニメの第一話の告知みたいなもの。

アームドプリンセスのミチル、ステッキになったロロ、その後ろになんかいるシャオとアームドブルー仮面(GV)の一枚絵。

このギャグ全開の内容が数行ほど流れただけで終わる。本編との繋がりは一切なし。

爪の後もミチルは元気にやってます的なファンサービス? インティ、シャオってキャラのこと一応忘れてなかったんだね~。……いや納得できるかこんなの。

真エンドでモヤっとさせておいて数十時間かけてガチャを回し続けた結果がコレ。正直ムカつきました。


終わりよければすべて良しとは言いますが、終わりがこんなに微妙だったらどうすればいいのか。

6年待たせておいて伏線を全てぶん投げたようなものなので、シリーズファンとしてはかなり腹が立つ内容です。

せめて真真エンドの条件がもっと緩いか、運要素なしで揃うシステムだったらまだ許せたのに……。

 

 

振り返ってみると、アクションは面白かったのできりん2が出たら買うと思います。

シナリオにはもう期待しないでおこう……。