Yggdrasill
SRPG Studio製のフリーゲーム。製作途中の作品となっていて、現在は12マップ目まで遊ぶことが出来ます。
難易度としてはFEやSRPG Studio作品に慣れた人向けという感じで、『普通』でも結構難しく感じました。(ただし、ゲーム開始後いつでも難易度を落とせる仕様になっています)
作品の雰囲気はシリアス寄りの真面目なダークファンタジー……なのですが、シナリオ外では割とシュールな小ネタが多かったりします。個人的には好きなのですが、空気感が壊れて嫌って人もいるかも。
本作独自のシステムはいくつかあるのですが、なんと言っても『攻め推奨のSRPG』というのが大きな特徴です。
自分から攻めると上昇し、敵から攻められると下がる『士気』というゲージがあり、このゲージが高いほど味方のステータスが上がっていきます。
ターン経過によっても士気は下がってしまうため、FE等では基本戦術である待ち戦法はやればやるほど不利になるという仕様になっています。
その代わり自分から攻撃が仕掛けやすいように味方全員に『突撃』というコマンドがあり、これを使うと防御が0になる代わりにもう一度移動できるようになります。
この攻めれば攻めるほど、急げば急ぐほど有利になるというシステムが個人的にはとても気に入りました。突撃のお陰で移動時間も短縮できるのも嬉しい。
恒例の全味方ユニットを使用してみた感想ですが、まだ内容的には序盤なので何とも言えない部分が多いです。
難易度は常に普通のままで、全ユニット万遍なく育てています。
5章(MAP12)までのネタバレを含みます。
例によって例のごとく、私個人の印象なので他の方とは意見が食い違うこともあると思うのでご了承下さい。
※★が多いほど、私から見て好印象だったユニットです。
イディス
印象:★★★★★
主人公の一人。皇帝に一族郎党皆殺しにされた亡国の王子で、皇帝に復讐するためにメニーナオズというレジスタンスに身を寄せている。
基本的にずっとダークな雰囲気のシリアスキャラで、そのせいでムードブレイカーのイキリ王子だの散々な呼ばれ方をしている。
オーソドックスな剣歩兵で、主人公らしくバランスの良いステータスなので戦闘面ではかなり頼りになる。
専用武器のサタンはHP吸収効果を持つシンプルに強力な武器で、これのお陰で突撃状態でも生き延びられたりする。アーマー系に次いで前に出しやすい。
スキルの狼牙は必殺と回避を確定させるコマンド技で、代償にHPが半分になるがこれまた強力。サタンならデメリットも打ち消せるので積極的に振っていきたい。
今のところ毎MAP強制出撃なので自然とレベルが上がっていって頼りになる男。
アリス
印象:★★★☆☆
もう一人の主人公。妹である皇帝に命を狙われ、家臣二人と逃亡を続けるお姫様。
イディスと違って強制出撃ではないものの、死亡が即ゲームオーバーになるので重要ポジション。むしろこっちの方がエイリークとか王道主人公系っぽい。
速さタイプの剣士……と思いきやこうして見るとイディスとあんまり変わらない。そんなに打たれ弱いってわけでもない。力はちょっと低いか。
専用武器はレイピアのような騎馬重装特効があり、特に重装には特効か魔法でないとほとんどダメージが与えられないことが多いので活躍の機会は多い。
重装を確実に仕留められるようにメリクリウスの錬成レベルは優先して上げてあげたい。安いし。
疾風は攻撃回数を倍にするスキルで、反撃を受ける前に仕留め切れるようになるのは嬉しい。ただし、その分耐久の消耗が激しくなるのは気になってしまう。
剣がイディス一人で充分だったりするので、意識して枠を割いてあげないと埋もれがち。特効を刺せそうなMAPには積極的に出していきたい。
ホレイ
印象:★☆☆☆☆
仕事人タイプの冷静な斧使い。メニーナオズの一員。
ゴリゴリのパワータイプ……のように見えてそうでもない。そこそこバランスの良いステータス。
強撃で威力を1.5倍にして殴れるのが特徴で、反撃を受けないように倒したり、ハンマーで重装を一撃で沈めたりと使い勝手は悪くない。
ただし専用武器の類は無く、もう一つのスキルも不利時の補正を無効化するというものらしいのでそれ以外の魅力があまり無いのが辛いところ。
同じ斧歩兵のトルカがホレイの倍以上の働きをするのが印象の悪い原因。ホレイ自身はそんなに悪くないと思う。
ティーズ
印象:★★☆☆☆
ガンガンいくタイプの魔道士。リーズに子ども扱いされている辺り、ショタ枠だったりするのかもしれない。
なんかこいつだけキャラチップが全身緑なので同盟軍と勘違いしちゃう……。
オーソドックスな理魔道士という感じで、魔法が欲しい場面ではちゃんと仕事をしてくれる。飛行特効はあんまり使う場面が無かったかも。弓で充分。
ホレイ同様、対抗馬が強力すぎるせいで印象が悪い。飛べるし射程3あるし闇魔法も使えるリーズの存在がデカすぎる。
ただし、リーズはアイテム欄が狭いというデメリットもあるので完全な下位互換ってわけではない。
習得予定のスキルは確定待ち伏せと反撃封じというどちらも使いやすく強力そうなもの。将来に期待。
オフィリア
印象:★★★★☆
ノリで生きてる感じの明るい女の子。メニーナオズの一員。
現状では唯一の杖使い。ポーションは数も回数も限られているため、初見ならほぼ毎MAP出ずっぱりになる。
最初はヒーリングくらいしか仕事が無いが、レスキューが手に入った辺りで戦略に幅が広がってくる。
嫌な配置の敵を潰すために突撃した味方を引き戻せるのは便利。余裕があれば錬成して回数を増やしておきたい。
注意点として、突撃状態では杖が使えないため、追いついても何も出来ない!なんてことがよく起こり得る。
突撃が移動にくらいしか使えないので、早くクラスチェンジして攻撃も出来るようになりたいな……。
レア
印象:★★★★★★
戦渦で生き別れた妹を探しているお姉さん。メニーナオズの一員。
妹の方は別視点で生きていることが判明するけど……なんかそのまま敵になりそうな雰囲気。
現状では唯一の飛行兵で、活躍の場は非常に多い。意図的に出撃を控えない限りはほぼ出ずっぱりになってそう。
非力な代わりに技と速さが高く、守備よりも魔防が高いという典型的なペガサスナイトのようなステータス。
特筆すべきはスキルの絶対回避で、敵を撃破したあと一度だけ確定で回避するというもの。相手が弓だろうが斧だろうが必中を持っていようが回避するので非常に心強い。
というかこれを使って捌かざるを得ない配置が多いので、如何に上手くレアを運用するかがこのゲームのポイントな気がする。
当然ながら対空迎撃には非常に弱い。ちゃんと確認しないとうっかり撃ち落とされるので注意。
ロニアス
印象:★★★★☆
アリスに仕える臣下の一人。見た目通りに堅物の騎士。
現状では唯一の騎馬兵。ただ、レアとは違ってロニアスでないといけない場面というのは少ない。みんな突撃できるので移動の高さもそこまでアドバンテージにはなっていない。
他と違って特に優れている点は剣と槍を使い分けられるというところ。三すくみで勝ると命中が100%になる仕様上、不利を取られないように立ち回れるのは強い。
更に斬馬刀とホースキラーが使えるので、マスターナイトの対処がしやすいのも嬉しいところ。
スキルはどちらも地味であまり役に立った覚えがない。使えないってわけではないので、フレーバーとしても堅実さが見えるので悪くない気はする。
チェシャ
印象:★★★☆☆
アリスに仕える臣下の一人。神官であるものの神様を信じておらず、いわゆる生臭坊主。ヤーティ。
光魔法しか使えない魔道士のはずだけど……謎に力がめちゃくちゃ伸びる。バトルシスターにでもなるの?
一応スキルで小回復が出来るため、オフィリアの代わりが出来ないことも無い。レスキューとかは無理だけど。
運用方法は同じ歩行魔道士のティーズと似たり寄ったり。ライトボムの射程が1~3なのでチェシャの方が若干使いやすい。
闇魔法に有利が取れる点が他の魔道士には無い利点。逆に理魔法には不利なので相手の編成を見て出撃するか決めよう。
たまにチェシャ以外だと対処がキツい闇魔道士がいたりするので、出撃前の確認を怠らないようにしたい。
スタール
印象:★★★☆☆
村を焼かれ一人生き残った少年。ショックで記憶を失ったものの弓の腕は一人前。
初めて仲間になる弓兵。最初のうちはレベルが低いので積極的に出撃させないと周りに追いつけなくなるかも。
ステータス的には同兵種のルディの方が強いが、弓はむしろ二人揃って出た方が良い場面もあるのであまり気にはならない。
スキルは追撃を捨てて必中にできるホークアイ。ロングボウは射程の代わりに命中が低いので、それを補えるのは何かと便利。
習得予定の対空迎撃と対馬迎撃は色々と面白そうな使い方が出来そうで楽しみ。
ギルデン
印象:★★★★★
メニーナオズのリーダー。元々は帝国の将軍で、皇帝の乱心に異を唱えてレジスタンスとなった。
守りに長けたアーマーナイト。ハダンと役割が似ているがこちらは斧も使える。ロニアスの項でも触れたが三すくみで負けないのは便利。
攻め有利な本作では相性が悪そうなアーマーナイトだが、メタルアーマーのお陰で突撃しても守備魔防が減らないので壁役としてはむしろ最適。
更にコマンドスキルの威圧はZOCを発生させる効果があり、ほとんどの敵は近寄れなくなるので一人で仲間を守り切れる。
アーマー系の弱点を補って余りあるくらい強い。出せば大抵活躍してくれる良いおっさん。
トルカ
印象:★★★★★★
よくメニーナオズに喧嘩を吹っ掛けに来ていたという山賊。イディスたちがアジトを放棄した後、成り行きで同行してくる。
そう言った描写は無いがなぜか幸運が0。一応寝返りキャラだから……なのかどうかは分からない。
スキルの獅子奮迅は攻撃の後に攻撃か突撃が出来るというもので、攻撃→突撃→攻撃→攻撃と行えば最大三回攻撃が可能。
一人で三体沈めることも出来るし、倒しきれなかった相手にもう一回攻撃が出来るというのも助かる。手数の多さが群を抜いている。
追加で覚える食いしばりも保険として強力なスキルだし、強いところしかない女。
正直トルカがやたら強いせいで、同じ斧歩兵のホレイが割を食っている気がしてならない。
リーズ
印象:★★★★★
メニーナオズの一員。いつの間にか合流していた軽いノリの魔女。
飛行の魔道士であり、理魔法に加えて闇魔法も使えるのが特徴。飛行ではあるが移動力は歩兵並み。
レア同様に飛行兵にしか出来ない役割は多いのでこちらも活躍の機会は多い。
専用魔法のスノーレーザーは射程が1~3なので一方的に攻撃出来るのが強み。レアと違って絶対回避は無いのでなるべく攻撃されないように動きたい。
強力すぎる兵種のデメリットなのか、スノーレーザーに加えて効果の無いホウキと専用の回復アイテムでアイテム欄が3つ潰れているため、自由枠は2つしかない。光魔道士にも有利が取れる闇魔法を優先して持たせておこう。
意識してティーズに枠を譲ってあげないと出ずっぱりになると思う。それぐらい強い。
ロビン
印象:★★☆☆☆
イディスの臣下であり親友でもある三人衆の一人。三人衆の中では友としての側面が強い。
ノリの軽いチャラ男のようだが意外と真面目だったりする。
速さ重視の剣歩兵。アリスから魔力と魔防を差し引いたくらいのステータスで、当然ながら役割もほぼ同じ。
専用武器のバスターブレードは必殺が100%なので確実に大ダメージを狙っていける。計算が面倒で倒しきれてなかったりするけど……。
ただ、それが尽きるとイディスの下位互換という印象が強く、大して活躍出来ていなかった。
追加のスキルは結構強そうなので今後に期待のユニット。ティーズと似てる。
ハダン
印象:★★☆☆☆
イディスの臣下であり親友でもある三人衆の一人。三人衆の中では臣下としての側面が強い。
レベルアップ時に見られる立ち絵では完全に目が死んでおり、なんとなく不気味な印象を受ける。
アーマーでは無くソルジャー。歩兵なので重装特効は刺さらない、はず。
ギルデンと同じくメタルアーマー持ちなので突撃しても高い守備を活かせるのが特徴。クリティカルガードも持っているので必殺のダメージも減らせる。
反面、斧と威圧が使えないというのが難点。色んな場面でギルデンの方が強く感じる。クリティカルガードで差を付けようにも、壁役なら天馬の霊石で必殺防げば良いし……。
ギルデンの二番手という印象が拭えなかったが、今後のマップ次第では名誉挽回出来そうなものではある。
ルディ
印象:★★★★☆
イディスの臣下であり親友でもある三人衆の一人。三人衆の中では中立的な立場。
クール系の気の強いお姉さんって感じのキャラクター。
同じ弓兵のスタールに比べると全体的にステータスが勝っている。
スキルの狙撃はホークアイとは対になっている感じで、こちらも追撃が出来なくなり、代わりに攻撃と必殺が上昇するというもの。初期から持ってくる憐憫の矢とは相性が良い。相手の構成を見て持たせるか決めよう。
援護射撃は少々特殊なスキルとなっていて、自分の射程範囲内で味方が攻撃をしたらその相手に自分も攻撃するというもの。弓強化の魔方陣に乗っているとかなり発動しやすくなるが、勝手に発動するので忘れていると計算を狂わされたりもする。
現状ではスタールに比べて強いと感じたが、今後の流れでどうとでもなると思われる。
ドルダム
印象:★★★☆☆
スラム出身の身分が低い少年。帝国でこき使われていたところを脱走したが、紆余曲折を経てイディス達に協力することとなる。
敵ボスになりそうな見た目と境遇だったので正直なところ仲間になるとは思わなかった。レアの妹さんは敵になりそうだけど……。
現在プレイできる範囲では最後の1マップでしか戦えないので何とも言い難いが、初期ステータスが優秀な闇魔道士。
初期装備のジャバウォックはHP吸収効果があり、登場マップのボスを削るのにはうってつけ。イディスのようなプチ地雷戦法にも期待できる。
ジャバウォックは専用ではないのでリーズも使えるが、ドルダムは中々耐久力があるのでこのままドルダム用として使うのが良いのかも。
個人的には士気がマイナスまで下がるような戦い方をしないため、天邪鬼はフレーバーでしかないスキル。人によっては活躍するのかも。