Into the Breach
全スクワッドで3回クリアできたので、感想などを書いておきます。
各スクワッドの詳細な感想については別な記事に書いています↓
Into the Breach(イントゥ・ザ・ブリーチ)は、もともとPCでリリースされていたインディゲームです。
Switchでシミュレーションゲームを探していたら目に付いたタイトルで、見た感じ面白そうだったので買ってみたら、これが思った以上に楽しくて結構やり込めました。
頭を使うシミュレーション(ターン制ストラテジー)が好きな人には是非やってみてほしい名作です。
あと、こういう感じのドット絵が好きな人にもオススメです。
『FTL: Faster Than Light』というゲームの続編らしいですが、そっちを知らなくても全く問題ありません。というか私も知りません。Switchでは遊べないみたいですし……。
Switch版特有なのかは分かりませんが、基本的にロードが凄まじく速いのも嬉しい。
要求スペックが低いらしいので、PC版もかなり動作が軽いみたいです。
以下、このゲームの紹介と感想です。
重大なネタバレとかは特に無いので、買おうかどうか迷ってる方は参考にどうぞ。
ストーリー
『VEK』と呼ばれる、巨大な虫のようなエイリアンから地球を守る物語。
プレイヤーは未来のハイテク戦闘メカを操縦し、VEKを撃退することになります。
‥‥と言っても、あんまりストーリーが重要なゲームではないです。
予告される敵の攻撃に対し、どう対処するかを考え続ける
このゲームは味方のターンと敵のターンが区別されているターン制のシミュレーションです。
最大の特徴は、まず敵が先に移動し、攻撃の予告を行うという点。
敵が移動→攻撃を予告→味方の移動・行動を選択→敵が予告通りに攻撃を行う→敵が移動…… という流れになっています。
このとき敵は立ち位置をズラされても予告した向きに攻撃を行うので、その先に何も無かろうが別な敵がいて同士討ちになろうがお構いなく攻撃します。
味方ユニットのほとんどは、敵の位置を変えたり向きを変えたりする攻撃を持っているため、プレイヤーはこれらを駆使して、どのように対処するのが最善かを考え続けることになります。
防衛戦の醍醐味を最初から最後まで味わえる
味方の戦闘メカは街(建物)で作られる電力によって動いています。そのため、建物が破壊されると電力が減っていき、0になるとゲームオーバーになってしまいます。
全てのマップには必ずこの建物たちが存在し、敵はこちらの味方ユニットだけでなく、建物も破壊しようと攻撃をしてきます。当然、これを防がないと電力が減っていってゲームオーバーです。
基本的には敵の方が数多くHPも高いので、一人一殺をしようとしても追いつきません。敵一体を倒そうとしているうちに、ノーマークの敵二体に街を攻められてボロボロ……なんてことも。
敵を殲滅するために戦う、というよりもどうにかして被害を抑えながら戦う、ということを前提として動く必要が出てきます。これによって毎回ギリギリの防衛戦を楽しめるわけです。
また、マップは全て一画面に収まるサイズとなっているため、1ターン目から敵と味方はぶつかり合うことになります。要するに無駄な移動がありません。
一戦闘のターン数も敵味方合わせて5ターンしかなく、長々と戦い続ける必要がない。どんなにギリギリでも最終ターンさえ凌げれば勝ちというのがまたドラマを生み出します。
一戦闘が短く、一ゲームもそこまで長くないので空いた時間にちょっとだけ遊ぶというのもやりやすい。
恐ろしいほど高いレベルで調整されたゲームバランス
このゲームのなんと言っても凄いところは、絶妙に調整されたゲームバランスです。
戦闘を繰り返すことで味方ユニットのレベルや武装が強化されていくのですが、それに比例するように敵のレベルも上がっていきます。ただHPや攻撃力などのステータスが増えるだけでなく、厄介な種類の敵が登場するようにもなってきます。
このバランスが本当に上手く出来ていて、進行のどの段階でも歯応えのある戦闘が楽しめるようになっています。使える味方ユニットやカスタマイズの幅は広いのに、この完成度の高さなのは凄い。恐ろしいほどテストプレイを繰り返したであろうことがよく分かります。
難易度はハード、ノーマル、イージーの三種類で、自分のようなFE経験者はノーマルで丁度いいくらいの難しさでした。
イージーは用意されているものの、ゲーム性の面白さが全てだと思うので、シミュレーションゲームがそもそも苦手って人にはオススメ出来ないかも……。
最善の解法を導き出せたときの満足感が病み付きになる
緻密なバランスのシミュレーションゲームなので、プレイ中は答えの無い詰将棋を強いられているような気分になります。
例えば、使える味方ユニットが三体しかいないのに、五ヶ所の攻撃を同時に防がないといけない……。そんな場面によく遭遇します。
一ヶ所も被害を出さずに切り抜ける方法があるのかもしれない。でも、答えは何処にもありません。毎回ランダムな戦闘なので攻略本もありません。解法は自分で考えるしかないのです。
せめて被害を抑えるために、一ヶ所は諦めよう……。それならこの状況で見捨てるべきは……。と、また考えます。答えなんか何処にもありません。
そうして悩みに悩んだ末、ふと完璧な一手が思い付くことがあります。それが閃いたときの満足感はたまりません。もう最高。
緻密に計算されたとは言いましたが、悪く言えばすごく地味なゲームだと思います。
ですが、それ故に解けたときはすごく気持ち良いです。
まとめ
玄人向けのストラテジーゲーム。そんな言葉が当てはまるゲームでした。
華やかさや爽快感とかはあんまり無いのですが、策を考えて『上手くいった!』という快感が一番の報酬となっているのだと思います。
すごく時間をかけて丁寧に作り込んだんだろうなと感じられるのが何より良かった。
シミュレーションやターン制ストラテジーには自信があるぞ、という方には是非ともオススメしたいゲームです。