幻想少女大戦
東方Project×スーパーロボット大戦の二次創作ゲーム。略称は「幻少」。
今回は二作目にあたる「妖の章」でのユニットの感想になります。
一作目、「紅の章」についての記事はコチラ↓
前作にあたる紅の章は、時系列の前後は多少あるものの(妖夢が加入したり、早苗が顔を出したりなど)基本的には紅魔郷をなぞるストーリーとなっていました。
妖の章も同じように妖々夢を再現するのかと思いきや、いきなり風神録のストーリーが始まり、萃夢想が挟まり、ようやく妖々夢が始まったと思ったら地霊殿にもちょっと首を突っ込む……などなど、原作を知っていても先が読めない展開が盛りだくさんでした。
また、この辺りから筆者がやっとゲーム(というかスパロボの仕様)に対する理解が進み、援護の大切さが分かったり強化の仕方や精神の使い方なんかも何となく分かってきて、SRPGとしてとても面白くなってきました。
紅の章では仲間ユニット全員が強制出撃だったのが、妖の章では途中からコストオーバーを起こすようになり、出撃メンバーの取捨選択が必要になるという事態になったのが大きな変更点。
これがひじょ~~~~~に頭を悩ませる要素となっています。強いけど2.5コストのユニットばかり出すと頭数が足りなくなるし、2.0や1.5コストの軽いユニットばかりではボス戦に対する有効打が少なくなる……。
それなのにキャラはどんどん増えていくし、みんな魅力的だし、毎回コストとにらめっこしてあっぷあっぷ。知人に「これいつ解消されるの?」と聞いてみたら「最後まで解消しないよ」と回答され、ひーん。
まぁ、こうやって出撃前にあーでもないこーでもないと悩んでる時間も楽しいんですけどね。
選択した主人公は魔理沙、難易度はHard、セーブロード等は特に縛っていません。
出撃枠の問題で、ほとんど使っていないor途中から育てるのをやめたユニットに関しては省略しています。
キャラの選出基準は、魔理沙ルートについてくるユニットを優先しています。霊夢ルート側のユニットを使ってみるのは二週目にしよう……。
以下、ネタバレを含みます。
例によって例のごとく、私個人の印象なので他の方とは意見が食い違うこともあると思うのでご了承下さい。
※加入順ではなく、出身作順で並べています。
魔理沙
魔理沙ルートの主人公。
妖の章は特にルート分岐が多く、魔理沙を鍛えておく意義が強いように感じた。
妖の章の後半、地底に首を突っ込んだ時に魔理沙を助けてくれたのは師匠である魅魔様。種族は「悪霊」なので脚がない。
魅魔は旧作の大ボスと自機を担当した最古参のキャラクターであるものの、霊夢魔理沙アリス幽香などと異なり、Windows版では未だに再登場していない。(設定的には描写されていないだけで、その辺にいるらしい)
「魅魔ってどこ行ったの?」「見えないだけで、ずっと私を見守ってくれているはずだぜ」という幻少でのやりとり等は、この辺の事情を反映しているのだろう。
幻少のストーリーではかなり重要な立ち位置で劇的な顔見せをしてきたものの、原作(Windows版)では魅魔様は一切登場しない。幻少から入った人はびっくりするかも。
魔理沙は新たに「熱血」という精神コマンドを習得する。一発だけ最終ダメージを1.5倍にするという効果で、固有スキルの「弾幕はパワー」などとも乗算される。
「必中」や「閃き」も併用するとあっという間にSPが切れるが、特大ダメージを叩き出せるので、ボスの危険なスペルカードを1ターンでブレイクしたい時には頼りになるだろう。
MP消費の悪さ自体は紅の章から変わっていないのだが、「補給」が出来る小悪魔が加入したり、MPを回復させる「献身」という精神コマンドが増えたことで、相対的には改善している。
筆者は「集中」が欲しい場面が多かったので、代わりに使える「マジックスラスター」を愛用していたが、先述の特大火力が欲しかった場面も多かったので一長一短に思える。
妖の章の終盤で「三色蓮花蝶」という霊夢との合体技を習得する。ここに来ていきなり魔理沙のレンジとは異なる近接技だが、マスタースパーク以上のダメージが出るので突っ込むのも悪くない。幸い、霊夢の方は基本的に敵の近くにいるので発動条件は満たしやすい。
ヒット&アウェイを習得させたら、位置取りがしやすくなって良い感じになった気がする。
霊夢
霊夢ルートの主人公。前述の通り、妖の章は分岐が多いので出番が相対的に少なめ。
前半(風神録編)では、博麗神社の乗っ取りを宣言する守矢神社に対して、憤る周りの仲間に対してイマイチ乗り気じゃない態度が目立つ。
これは、異変(=調子に乗っている妖怪を退治すれば終わり)に対しては無類の勘の良さを発揮するものの、今回のような異変と言えるのかよく分からないケース(=横暴ではあるが、人間のためを思うなら守矢神社の言い分も正しい)では対応に困るという霊夢の性質の表れだったりする。
それぞれの気の向く方向に進む霊夢と魔理沙が、意見の食い違いで別行動(ルート分岐)を取るシーン。
ただ、喧嘩別れをするわけではなく「どうせラスボスを目指して進むなら、どこかで合流するはずだ(&合流できなかったら早い者勝ち)」と、すっぱりと別行動を取るのが印象深い。
霊夢が新たに習得した精神コマンドは「直撃」。バリアなどのダメージ減少効果や援護防御を無効化できる……のだが、使い方がイマイチよく分からない。
どいつが何のバリアをしてくるか、何が無効化できて何ができないのか、なんかがよく分からないため、適当に使ってもダメージが増加しているようには思えない。
援護防御も今のところは藍と橙がやってきたくらいで……もっとストーリーが進んだり、難易度ルナティックなら役に立つ精神コマンドなんだろうか。
魔理沙の項でも触れたが、妖の章の終盤に魔理沙との合体技として「三色蓮花蝶」を習得する。弾数が2発しかなく、適当に連発すると弾切れを起こす。多分、「熱血」がある魔理沙だけに撃ってもらった方が良いのかもしれない。
総合してみると特に大幅な強化はされていない……のだが、一人で雑魚の群れに突っ込んでも全弾回避してしまえる回避力の高さは相変わらずで、対ボス性能も高い。エースユニットの地位は揺るがない。
ルーミア
相変わらずふらふらしていて、なりゆきで付いて行っている野良妖怪。
やっぱり霊夢ルートでの同行なので魔理沙ルートでは出番が控えめ。さみしい。
幻想郷の管理者である大妖怪に対して全く物怖じせずに「妖怪なんてみんな同じだ」と言ってのける胆力と、それに対する紫のアンサーも最高。
こんな風に、原作では出番が少なく台詞がほとんど無いルーミアであっても、ほぼ全てのボスと戦闘会話が用意されているという尋常ではない台詞の差分数も幻少のすごいところ。
どんな危機的状況でもマイペースを貫くルーミアの戦闘会話が気になって、毎回スタメンに入れているなんてところもあるのかもしれない。
……本当に食べてしまったのか?
ルーミアは紅の章から役割がほとんど変わらず、「鉄壁」で耐えて「ナイトバード」で命中デバフをかける優秀なブロッカー。
援護防御の使い方に気付いたこともあって、前線でより活躍してくれていたように思う。
新たに習得した精神コマンドは「直撃」と、相手のパワーを10下げる「脱力」。
「直撃」はSサイズのハンデを跳ね除けられるのでお得……なんだけど、デバフと盾役のルーミアに火力は求めていないので使わなかった。ルーミアを嫁強化していたら嬉しい精神なんだろうか。
「脱力」の方もあんまり使い道が分からない。パワーを下げて武装解除させてやればいいのかと思ったが、なんかボスはすぐパワー最大まで貯まるし。
というか前線にガンガン出ていくルーミアは「鉄壁」と「必中」にSPを回したいので、「脱力」とか使ってる暇はあんまり無いんじゃないかなぁ。
チルノ
最強を自称する氷の妖精。
実は最強というのは嘘ではなく、妖精の中では本当に最強の力を持っている。それを反映してなのか、大妖精などの普通の妖精よりもコストが若干高い。頭は普通の妖精よりも悪いけど……。
ただし、あくまで妖精という狭いカテゴリの中での最強。霊夢や魔理沙などには簡単に返り討ちにされている。
今回は大妖精ともども霊夢ルートについていく。
余ったコストにフリーズ目当てでひょいっと入れただけなので、最終話で一気にレベルが上がった。
合流時にはいつの間にか「アイスバリア」という特殊能力と「こおりパワー」なる固有スキルを習得していた。魔理沙ルートなのでどういう経緯で習得したのかはよく分からない。
レベルを上げると「熱血」を習得する。他に魔理沙くらいしか「熱血」持ちはいないので、「不屈」に「必中」を合わせてボスキラーに……はちょっと厳しい。
というのもチルノの武装にはバリア貫通だとかサイズ差無視だとかが付いておらず、そのまま攻撃してもかなりダメージを軽減されてしまう。ルーミアよりもチルノにこそ「直撃」がほしかった。まぁ、あったとしてもSPが足りないか。
アタッカーとして活用させるならPPを稼いでおいてサイズ差補正無視のスキルを習得させるのが良いのかもしれない。
余談だが、「熱血」やら「不屈」やら「ド根性」やらと、氷の妖精のくせに精神がやたらと暑苦しいのが何だか面白い。
大妖精
大妖精の大ちゃん。やっぱりチルノと一緒に霊夢ルートに行っちゃう。
紅の章ではあんまり大した評価じゃなかった彼女だが、コスト制限が掛かるようになった妖の章では一転して超優秀なヒーラーであることに気付く。
1.5コストという最軽量にして、安い消費で「信頼」が使えるというのが超超超優秀。一人で対多数の囮を務めないといけない……なんて場面で、遠くから回復を飛ばせるのは非常にありがたい。
コストが軽いほど持てるアイテムの数が増えるため、SPを20回復できるおいもを大量に抱え込んでいざという時の回復連打に役に立った。
他の「信頼」持ちのユニットをどんどんスタメン落ちさせてしまった都合上、メインヒーラーとして大活躍だった。でも「信頼」持ちはちゃんと複数いた方がいいね……。
更に、味方に「幸運」の効果を与える「祝福」という精神コマンドも習得した。基本は「信頼」のためにSPを貯めておきたいが、余裕があればこれで点数稼ぎが出来るのも嬉しい。
相変わらず武装は貧弱だが、別に攻撃しなくていい。むしろ攻撃に参加しないからこそ、余裕をもってSPを貯めておけるのも大妖精の良いところかもしれない。
恐らく彼女を下回るコストの回復役は存在しえないことから、今後もメインヒーラーを担当するのは確定している。頼んだぜ、大ちゃん!
美鈴
紅魔郷の3ボス。紅魔館の門番であり庭師でもある妖怪。名前の通り中国をルーツとしているらしいが、何の妖怪なのかは未だに判明していない。
原作でもよく門の前で居眠りをしていたり、不法侵入を試みるような者でなければ人間や妖精相手でも気さくに話してくれるという、悪魔に仕える妖怪にしては穏やかなエピソードが多い。
人間である咲夜よりも遥かに年上なはずであるが、咲夜相手に敬語を使っているのはメイド長の方が立場が上だからなのか、単に美鈴がそういう性格なだけなのかは分からない。
そんな感じで、幻少でも穏和な頼れるお姉さんという印象で描かれている。
ちなみに、今ではもうほとんど見受けられないが、昔の美鈴は「影が薄く、ちゃんと名前で呼んでもらえない」という二次設定を付与されることが非常に多かった。原作者が原因でもあるんだけど…。
時代の流れでそういうキャラdis二次創作はほとんど淘汰されているが、当時はそういうのが当たり前だった。そういう当時のノリが好きだった人もいるだろうし、当時から嫌いだった人もいるだろう。
驚くべきは、その「当時」にドンピシャだったはずの幻少に、そういう(美鈴の名前をちゃんと呼ばない)ノリが一切無かったということ。(※この先あるかどうかはまでは分かりません)
私は当時のそういうノリがあんまり好きではなかったので、"古い"ゲームである幻少をプレイするにあたって、多少の時代錯誤なノリを見せられるのはある程度覚悟していた。だが、それが無かったのだ。
これは幻想少女たちを一人一人丁寧に、大切に描いているゲームだ。自信を持って勧めることが出来る。
……話を美鈴の方に戻そう。
門番らしく、最初から援護防御を持っていて、「ド根性」に「鉄壁」と、高いHPと装甲で受ける防御タイプ。
おまけにサイズがLなのもあって、小さい相手からのダメージは更にカットできる。これのお陰か、同じ盾役のルーミアよりも更に安定していた。
まず美鈴を突進させて、その周囲に味方を配置する……という動きが鉄板になっていた。唯一ぬにのメイン盾。
防御しか取り柄が無いのかと言えばそうでもなく、近付いて格闘を叩き込めば結構なダメージを稼いでくれるのでアタッカーとしても優秀。
ただし、格闘家なためか射撃の性能は貧弱。射撃の射程で狙われたら、反撃するより防御を選んだ方がマシな気がする。
とにかく頼りになったので、かなり印象の良いユニット。今後も頑張ってもらおう。
パチュリー
紅魔郷の4ボス。アリス同様「種族:魔法使い」であり、一日の大半を読書に費やしている本の虫。
紅魔館の主であるレミリアとは親友であり、彼女からは「パチェ」という愛称で呼ばれている。ルームシェア的な感じで紅魔館を間借りして、館の一部を図書館にしているらしい。
原作でも移動と面倒を嫌う偏屈な魔女といった感じの性格をしており、大図書館から出てくることは滅多にない。喘息持ちなので外に出たくないという設定もあるのだが、こちらはよく忘れられてたりする。
幻少でも風神録編では「なぜ私が神社の事情なんかに協力しなくちゃいけない?」という至極真っ当な理由で魔理沙の誘いを断ったものの、なんやかんやあって協力してくれる。結局魔法使いというものは、自身の好奇心には勝てないらしい。
この悪い顔すき。
性能面では、一発だけ射程を伸ばす「狙撃」の精神コマンドに加えて、元々の射程が長い武装を多く持つ超ロングレンジのスナイパー。
デフォルトで距離補正無視を習得しているので、相手の射程外から安全に攻撃を叩き込める。回避しようとする相手には「必中」もあるので安心。
ヒット&アウェイも習得しているが、移動後攻撃が皆無なのは困るので、固有スキルは「エンチャント(火符)」にしておくのが無難だと思われる。
キャラクターのイメージ通りに、避ける気が無いのにHPも装甲も低いというもやしっ子。「閃き」も「不屈」も覚えてくれない。「集中」はあるが、回避に期待するのは無理。なんでちょっと気合避けしようとしてるんだ?
「鉄壁」のダメージ半減と、魔法障壁でMPを使って強引にダメージを抑えるのが面白い。というかスペカを沢山持っているボスは大体、パチュリーの射程よりも長い射程で反撃してくるので、これを活用しないと攻撃が出来なくなる。
地底に首を突っ込んだあたりで、小悪魔との合体技「サイレントセレナ」が解禁される。ただしこれは、小悪魔がパチュリーの補助をして放つ技なので、小悪魔側で発動することは出来ない。
サイレントセレナは非常に強力なものの、小悪魔側のMPが尽きてしまいやすい。あと、小悪魔側のパワーが足りないこともよくある。加減しよう。
小悪魔
大妖精と同じように、名前も立ち絵もスペカも台詞も無いモブキャラ。小悪魔という名前も、単に「弱い悪魔」を意味するだけのもの。彼女の本当の名前は不明。
よって設定や解釈、性格等は二次創作者によって千差万別となるキャラクター。共通しているイメージとしては、パチュリーに召喚された図書館の司書なのではないか?ということくらい。
幻少でもそんな感じの、パチュリーの従者として描かれている。性格は真面目で献身的という感じで、あんまりぶっ飛んだキャラ付けはされていない。
MPと弾薬の回復が出来る「補給」というコマンドが使えるサポーター。
紅の章ではMP切れを起こすのは魔理沙くらいだったものの、妖の章では色んなユニットが大技を使いまくるのであっちこっちでMP切れが起こる。これを解消してくれるのが小悪魔である。
本来、補給は移動後には使えないものの、固有スキルで「こぁブースター」を設定しておけば治療のように移動しながら使うことが出来るようになる。
補給は後述する穣子にも出来るのだが、移動前にしか使えないというのが中々不便。それを解消してくれるので、穣子の加入後も小悪魔は外せない存在。
精神コマンドでもMPを回復できる「献身」を持っているため、小悪魔一人でかなりの範囲をカバーできる。HP回復の要が大妖精なら、こっちはMP回復の要。
毎ターン補給しているだけで勝手にレベルが上がっていくので「努力」は使わなくていいし、無理して攻撃する必要もない。SPは「献身」と「閃き」のために取っておきたい。
パチュリーの項でも触れたが、合体技のサイレントセレナを使うなら小悪魔のパワーにも気を配る必要がある。あとMP切れにも注意したい。
咲夜
妖怪だらけの紅魔館に所属する唯一の人間であり、初期のころは霊夢や魔理沙に次ぐ三人目の主人公としてよく異変解決に出張っていたりした。そのため出番が非常に多く、人気や知名度もかなり高いキャラクター。
初登場の時点(紅魔郷)ではあまり忠誠心の高い様子もなく、それに対するレミリアの態度もドライなもので、仲の良さそうな主従には見えないのが特徴。
一方で、それ以降の作品ではレミリアに対して結構フレンドリーに接していたり、天然なのかわざとなのかよく分からないギャグをかましたりと、割とお茶目さんな性格が表に出てくるようになる。
紅の章では切羽詰まったような印象が強かった咲夜が、妖の章では余裕のある態度が見て取れるようになったのは、そういった事情を反映しているのかもしれない。
よく見ると顔グラも紅の章の時より柔らかい感じの表情になっている気がする。
咲夜を含めた紅魔館組はずっと魔理沙に同行するため、魔理沙ルートでの主力となる。
ブロッキングを初期習得していたり「鉄壁」の精神コマンドを習得するので、防御型なのかと思いきや美鈴などに比べるとあんまり耐えない。
かといって霊夢などの回避型に比べるとそこまで避けられるわけでもない。なんだかよく分からないどっちつかずな性能。
確率でカウンター、確率で切り払い、確率で完全回避といった、試行回数を重ねるほど強くなるスキルや能力を備えている。となると、一発が大きいボスに対抗するのではなく、大量の雑魚を一人で相手取るのに向いているのかもしれない。
撃墜するともう一回動けるようになる「連撃」という精神コマンドも習得するため、やっぱり多数相手の方が得意なユニットのような気がする。
プレイ中はそのことに気付いておらず、ボスの反撃を喰らってはピンチになっている印象が強かった。ごめんねさっきゅん。
スキルや特殊能力にパワー〇〇以上という条件が多いため、出撃時のパワーを上げるアイテムとかを持たせるのも大事だなぁと思った。
アリス
原作のアリスは妖々夢の3ボスとして登場しているので、妖の章ではどっかのタイミングで敵に回るだろ……と思っていたら、全然そんなことは無かった。疑ってごめん。
最初から最後までずっと魔理沙と行動してくれる。魔理沙ルートのヒロインなのかもしれない。
妖の章では新たに「直撃」の精神コマンドを習得する。これによってボスにも強くなる……と思いきや、「必中」が無いのが結構響いてくる。
文や橙など、妖の章ではやたらと回避が高いボスが増えてくるので「集中」だけではまともに当てられないことが増えてくる。
蓬莱人形のデコイ性能の高さは相変わらずなものの、敵の数が増えてくる都合上無暗に出すとあっという間に破壊されてしまう。
精密弾幕と「弾幕はブレイン」のスキルでクリティカルのダメージが上がるので、クリティカル狙いのスキルや装備を揃えてあげるようにすると良いのだろうか。
プロトマリス砲が対水地形Aなこともあり、水中で待ち伏せする河童や諏訪子を潰すのに一役買ったりと、武装が据え置きなものの活躍の幅はむしろ増えていたような気がする。
上海人形(スキルの方)は相変わらず使い道が無さそうだけど……今後パワーアップしたりするんだろうか。
穣子
みのりこ様。ひねりこではない。風神録の1ボス。姉の静葉は中ボスで、二人合わせて秋姉妹。ちなみに東方の姉妹は大体妹の方が強い。
豊穣を司る秋の神様……なんだけど、神様の割にはあんまり偉大さも強さもない。親しみやすい農家さんという感じのキャラクター。
やはり1ボスの定めなのか、異変と直接関わりのないモブキャラのような扱いなため、姉妹揃って原作での出番はほとんどない。台詞が一切ない姉に比べるとマシかもしれないが……。
幻少でも、妖怪の山に攻め入る道中で蹴散らされるだけという可哀想な敵役。風神録編の後は、長引く冬に業を煮やして異変解決に協力することになる。
ただ、もともと大して強くない上に、冬に弱いため更にナイーブになっている。
正直なところ、これまで筆者は穣子(秋姉妹)というキャラクターに対してあまり興味が無かった。別に好きでも嫌いでもないという感じ。
ただ、幻少でユニットとして使用して、ストーリーでの会話を読んでいるうちに、なんだか結構好きになってきたように思う。
ルーミアしかり、原作であんまり出番のない所謂「脇役」であっても、たくさんの固有台詞や丁寧な描写によって魅力を引き出しているのが、このゲームの素晴らしいところだ。
ユニット性能としては、小悪魔に次ぐ「補給」能力を有するサポーター。
ただし、こぁブースターのような特殊能力は持っていないため、補給は移動前にしか使用できない。これが結構不便で、穣子自身の足も止まってしまうし、MP切れしたユニットは穣子の隣まで下がらないと回復してもらえない。
小悪魔との違いは高いHPと装甲に「ド根性」「不屈」などの精神コマンドを持っているため、穣子自身が結構耐えてくれるタンクであること。援護防御を持って前線に突っ込みつつ、補給ができる。
小悪魔だけではMP不足を補いきれないことが多いので、補給役としてどっちかを採用するというよりは、できるだけ二人とも出撃させたい。
また、出撃させておくだけでも「収穫」という固有スキルで、マップクリア時においもやきゅうりなどのSP回復アイテムを獲得できるのが美味しい。最終的に何個必要になるのか分からないが、稼げるだけ稼いでおきたい。
補給係らしく武装は貧弱で、さつまいもを飛ばすという冗談みたいな弾幕しかない。しかし、サポーターにしては意外とダメージを出せるので、倒しきれなかった敵のダメ押しや援護攻撃の着火などにも活躍した。
静葉とセットで運用すると「スーパー秋姉妹キック」なる合体技が使える。何それ…知らん…。
雛
風神録の2ボス。人間が溜め込んだ不運や不幸などといった「厄」を、再び人間の元へ戻っていかないように回収している厄神(やくじん)様。
その関係上、全身に負のオーラを纏っている極めて危険な存在だが、実態は厄払いをしてくれている善い神様。
事情を知らない大多数の人間にとっては、凶悪な祟り神として嫌われている。雛自身もそれは理解しており、人間と不用意に接触しないよう妖怪の山に住んでいる。
人間のために犠牲になっているのに、当の人間はそれを理解してくれないどころか厄介者扱いさえしてくる……そういった悲劇のヒロインのような体質であるものの、幻少ではそれを苦に思ったりする様子は特に見せない、落ち着いた大人のお姉さんというような性格で描かれている。
その辺はやはり数千年前から生きている神で、情緒はとっくに安定しているだろうという解釈なのだろうか。
秋姉妹なども含め、幻少の神々(※現人神の早苗を除く)は会話のところどころに年長者の落ち着きみたいなものを感じられるのが好き。
厄ネタに詳しいのも好き。
ステータス傾向は回避型。「直感」はあるものの、「集中」がないので小回りが利かないのが難点。
武装は必殺技の「ペインフロー」を除いた全てが移動後に撃てるのに加えて、「ブロークンアミュレット」が射程1-5でMP消費も無いので優秀。援護したり、援護を起動させたりと万能。
ただし、残念ながら自身の火力はどれも大したことがない。「直感」持ちなのでボス戦向きかと思いきや、ダメージを盛る手段がほとんどない。
「突撃」は移動後に撃てない技も使えるようになる精神コマンドだが、前述の通りペインフローにしか対応しておらず、それも「突撃」してまで使うほどの性能とも思えない。これから増えるのか…?
雛の真価は固有スキルである「バッドフォーチュン」と「厄流し」による、ボスへのデバフの付与だろう。
バッドフォーチュンは確率発動のスキルを封じられるので、25%で回避するという分身持ちの藍・ブロッキングしてくる幽々子・その両方持ってる妖夢に対してダメージを通しやすくしてくれる。
厄流しの方は後に続く攻撃をすべてクリティカルにさせるという効果で、ボスが分身やブロッキングなどを持っていなければこちらで味方の火力補助が出来る。
「直感」を使ってこれらのデバフを通してやるのが一番賢い運用方法なのかもしれない。
にとり
お値段以上のかっぱっぱー。風神録では3ボスで、上司(天狗)の命令に従って侵入者を追い返すべく戦った。ちなみに妖怪の山は、鬼(※今はいない)>大天狗>天狗>河童という縦社会になっているそうな。
そんなわけで、幻少でも風神録編では敵に回るんだろうなぁ……と思ったらやっぱりそうなった。上司には逆らえなかったよ……。
しかし、守矢神社との直接対決の最中に、山の上下関係よりも仲間との絆を優先して戻ってきてくれる。ええ子や……。
ぎったんぎたん好き。
再加入時からFA(フルアーマー)モードに換装が出来るようになる。
コストが2.0→2.5に増加する代わり、25%で回避が発生する「O(オプティカル)・カモフラージュ」の特殊能力と、「ハイパーきゅうり」「河童のポロロッカ」の武装が追加される。ハイパーきゅうりってなんだよ。
筆者の嫁キャラなので当然ながらFAモードで運用していたものの、通常モードだと武装が貧弱なので嫁じゃなくても出撃させるならFAにしておいた方が良い気がする。
新たに味方を全回復する「友情」と、射程を伸ばす「狙撃」の精神コマンドを習得する。「友情」は「信頼」の回復量では足りない時に役に立つが、にとりはSPがカツカツなので「友情」してる暇があんまりない。
同時に増えた固有スキルの「盟友の絆」で「友情」の消費SPを減らせるものの、「のびーるアーム+」も「サポートアタック」も優秀なので悩みどころ。
ウチでは援護攻撃と援護防御を頻繁に行っていた攻守の要だったので、命中の不安を補うためにサポートアタックを付けるようにしていた。
フル強化していただけあって、ボスのHPをゴリゴリ削ってくれたMVP。多分本来はサポーター運用するのが基本なんだろうけど、嫁強化すればこんな風に誰でもエースアタッカーにできる調整になっているのも東方の二次創作ゲームとして嬉しいところ。
早苗
風神録の5ボス。科学の発展により神への信仰が失われてきた「現代日本」から、神奈子・諏訪子と共に幻想郷へ移住してきた風祝(≒巫女)さん。神に仕える人間でありながら、自身も神である現人神(あらひとがみ)。
霊夢に次ぐ二人目の巫女として、登場以降の作品でガンガン主人公として出演していたため、人気も知名度も高い準レギュラーキャラクター。
巫女なのに巫女らしいことをしていない怠惰な霊夢に対し、守矢神社の信仰を集めるためせっせと布教活動に励む真面目な巫女さんとして描かれることが多い。また、移住する前は高校生だったので、酒飲みばかりの幻想郷では非常に珍しい下戸。
ただし、そんな風に最初こそ真面目で清楚なキャラクターとして登場したものの、以降の作品では出てくる度に素っ頓狂な言動や奇天烈な行動が目立つ不思議ちゃんJKとなっていったため、二次創作の早苗は後者のイメージで描かれることが多いように思う。
幻少では、神奈子に賛成して幻想郷に移住したものの、妖怪の山に馴染めず苦悩している姿が妖の章の前半(風神録編)で描かれる。
決着後、神奈子が幻想郷の流儀を受け入れ、妖怪を支配するのではなく手を取り合うという形で仲間入りを果たす。
妖の章の後半(妖々夢編)になると、霊夢たちと共に異変解決に参戦する。
敵対していた時の窮屈だった感じが無くなり、本来の(?)明るい性格が表に出てくるようになる。
咲夜同様、原作でのイメージ変遷みたいなものを再現しているのかもしれない。
早苗は巨大ロボット(合体ロボ)が好きという公式設定があり、そういう浪漫を感じると目を輝かせる。かわいいね。
そういった事情を考えると、私が知らないだけで早苗の台詞の中には結構なスパロボのパロディが入っているのかもしれない。
性能としては同じ巫女の霊夢同様、敵の攻撃を躱しまくる回避型。
早苗には『信仰』という独自のシステムがあり、特定の行動(移動したり攻撃したりするだけでOK)で信仰ゲージが上昇し、武装が解禁されたりダメージや命中に上昇補正が掛かっていったりする。逆に、消費MPは悪化していってしまう。
これのお陰か、ただ戦っているだけで魔理沙並みの高火力を叩き出してくれるアタッカーとなる。ただし、MP切れが魔理沙以上に死活問題となる。常に補給係との位置関係に気を配りたい。
また、「奇跡」という早苗のために用意されたような精神コマンドを所持しており、発動すると自分に「加速」「必中」「閃き」「気迫」「熱血」「鉄壁」「幸運」「努力」「ド根性」をかけるというとんでもない効果が得られる。
「幸運」「努力」が掛かるのでボスに対するトドメとして非常に優秀なものの、流石にSP消費が重すぎる。固有スキルを「奇跡の少女」にして軽減するか、精神上昇を付けるかしないと足りない。
にとりにSP回復アイテムを叩き込んでもらうなりすれば、1マップでギリギリ2~3回は使えるだろう。
ただ、「奇跡」を狙い過ぎて被弾したりしないよう、「集中」は躊躇わずに使っていくのが大事だと思う。
光の三妖精
太陽の妖精サニーミルク、月の妖精ルナチャイルド、星の妖精スターサファイアの三人組。
原作STGのキャラではなく「東方三月精」という漫画作品のキャラクター。この三妖精が幻想郷で楽しく自由気ままに生きる姿が描かれている。
基本的に、妖精らしく大した力は持っておらず頭もよろしくないので、その場のノリや思い付きで悪戯を仕掛けてはあっさりと退治されてしまうのがいつものオチ。
紅の章ではザコABCみたいな感じで倒されるだけの登場だったが、妖の章では妖怪の山をこっそり進むための駒助っ人として拉致加入する。
個々の性能は設定通り大したことがなく、1.5コストのSサイズなので攻撃しても大妖精並みの火力しか出せない。
真価を発揮するのは妖々夢編の後半に合体コマンドを習得してから。合体することで4.5コスト分の性能の「光の三妖精」というユニットに変身する。
サイズもMに上昇し、ステータスもコスト相当に上昇する。また、武装も個々のものを使うのではなく、強力な合体技に置き換わる。
最大の特徴は、三人分の精神コマンドを使えること。SPは三人それぞれバラバラなので、継戦能力が非常に高い。
サニーが「根性」「ド根性」「不屈」「閃き」などの回復・防御系、ルナが「集中」「必中」「鉄壁」などの命中・防御系、スターが「集中」「閃き」「偵察」「応援」などの回避・支援系を使える。
「努力」の効果が三人それぞれに掛かるので、この状態で敵を倒せば三人が一気にレベルアップする。それでいて、三人の強化と「光の三妖精」の強化は別々なので、基本的には合体後だけ強化すれば良いのもお得で嬉しい。
ボス相手にも強いが、一体で大勢の敵を引き付けても生存できるのが三妖精の最大の利点。対藍&橙戦では、後ろから迫ってくる前鬼・後鬼の軍団を三妖精一体で受け止めた。
強いて言えばルナの精神コマンドが頻用されると思うので、肝心な時にルナのSP切れで「必中」が使えない、なんてことにならないように気を配ってあげたい。
合体した時の性能が非常に強力で、妖の章のお助けユニットとも言える強さのキャラクター。
ウチでは紫の弾幕結界を、ラストターンの反撃フェーズというギリギリのギリギリでトドメを刺してくれた救世主である。
記載を省略したキャラクター
・レティ、リリーホワイト、慧音、妹紅、文、静葉、椛、ナズーリン、星
慧音と妹紅は途中まで使っていたものの、最終的にコストの問題で枠から弾かれてしまった。
妹紅は強いんだけど、永の章では妖夢みたいに長期離脱するんじゃなかろうか……というメタ読みも働いた結果。
・妖夢
妖の章残り2話でやっと戻ってくる。そんでもって相変わらず強い上に、なんか更に強くなってる。
妖の章における最後のお助けユニットみたいな立ち位置。トラキアでいうガルザス。
33話は強制出撃なものの、34話はコストオーバーで入れられなかった。無念。
・小町
なぜか紅魔館のお客さんとして招かれている死神。なんだかんだそのまま異変解決にも参戦する。
こっちも花映塚編が始まると離脱しちゃうんだろうか。
キャラ的にも性能的にも使い続けたかったものの、コストの問題で途中からあぶれてしまった。残念。
攻撃の射程を無限にするという「距離を操る程度の能力」の再現がとても好き。
ここのやり取り好き。
・くるみ、エリー
旧作キャラ。幽香の友達……なのか、下僕……なのか。
紅魔館の客人兼居候みたいな感じで、紅の章では敵として登場した。妖の章では咲夜や美鈴と一緒に参戦する。
こっちも小町同様、コストの問題で途中からあぶれてしまった。くるみの精神はサポーターとしてかなり優秀なので、余裕があれば連れていきたいところだったけど。
(※余談)
風神録編の、この諏訪大戦の演出めっちゃ好き。鳥肌立った。
あと、最終決戦で勝利条件が抽象的になるのもめっちゃ好き。